Pachi! Pachi! Pachi!

星を並べるようなclapを

ミュージカル『スリル・ミー』2023年木村・前田感想 息もつかせぬ100分間

 

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スリルミー2023年無事終焉!!

配信決定おめでとうございます&ありがとうございます!!!

 

配信までに感想をまとめようと思ったのだけど相変わらずぐちゃぐちゃした文だし、最終的に2万字超えになってしまっていたので最早これ誰が読んでくれるんだ!?すぎるのですがこれでも書きたいこと全部じゃないしこれ以上書くと配信見れなくなっちゃっうしで一旦区切りをつけました…

木村前田のイマジナリー公演を脳内で繰り返し続けているので、歌は歌詞カード見てるけど細かい台詞は記憶が曖昧になってきています。

配信見て改訂版か追記します。

 

曲単位でまとめましたがもっと二人のあれこれはこの世に残さなければならない…

 

ここでの私=木村達成さん、彼=前田公輝さん

わたし=筆者です。

 

 

M1 プレリュード

導入部分であるこのピアノの音色は薄暗く煙たい、埃を被ったような音でその世界に引き込まれます。

下手後方通路から足音も無く気が付いたらそこまで来ていた『私』

足取りは重く、ピアノの音は私の重い足取りのよう。

初日の観劇時はとにかく「あの人は誰だ?」と達成くんを認識出来なかったです。

手を組み、上を向くような姿勢によって恰幅が良く見えました。

ライティングの効果で白髪混じりの髪型、長い睫毛には影ができ、少し後ろに顔を倒すことによって頬が垂れているように見え、虚ろな瞳の54歳の私は低い声で話始める。

 

M2 隠された真実(Why)

犯罪史上に残る惨劇を起こしたと言われて

「新聞が売れるようにそんな風に書き立てたんでしょう。もっと酷い事件はいくらでもあったし、今も起きてる」

 

このセリフはスリル・ミーという作品が今後も上演され続けたとしてそのいつでも響く言葉だなと。

酷い事件はなくならないし、メディアがそして消費者が面白おかしく騒ぎ立てるのは常にあるし、『スリル・ミー』という作品もその消費と変わらないだろうと言われたら全否定は出来ない。

しかし加害者が言う「もっと酷い事件はあった」という言葉ほどグロテスクなものはないと思う。

自分たち以外のことは馬鹿にしていたのに、結局は世間の声の物差しで今は他の事件を引き合いにして言い逃れしている。

 

「何を知りたい?」

何度聞かれようと私と彼の話を誰にもしたくないかのような挑発的な言い方で54歳の回想が始まる。

「私に残る傷あとを」で古傷が痛むように眉を顰め、

「償い続けてきた」、「彼とともに 生きてゆくため」の語尾の伸ばしが老いた言い方なのも好き。

暗転して私が手を組むというポーズは54歳の私の時間軸を分かりやすくする演出なのですが、M2以降は囚人服を着ないでこの暗転とポージングだけなのにコロコロ年齢、見た目や声色、顔つきが変わる姿に驚きました。

別の誰かが入れ替わっているの?と思うくらい暗くなると54歳の私がそこに存在している。

でも変わるときの筋肉の動きは年老いていく速度というか、じわじわ筋肉が固まっていくのが凄いなと。

ライティングを利用してのこの年の違いの演じ分けは色々考えてやったのかな~(JTRで瞳に光を入れることも計算して演じていた人なので)

 

幼馴染の彼とはずっと一緒に生きてきたけど、彼が私に何も告げずに消えてしまったことがあった。

前にも同じようなことがあった。

卒業後、彼はまた私のところへ戻ってきました。

というシーンを見て「私は壊れた船のよう」と言っていたけど、ここで感情が壊れてしまったというよりは『それでも彼は私のもとへ帰ってくる』ということに自信を持ったのかなと。

 

ここで日本のスリル・ミーのビジュアルにホオズキの写真が使われている件について触れたいと思いますが、

ホオズキ花言葉には『心の平安』『不思議』、『自然美』、『私を誘ってください』、『偽り』、『偽りの恋』、『ごまかし』、『欺瞞』、『半信半疑』、『浮気』、『不貞』などネガティブな要素があるそうです。

また、その実を提灯に見立てて先祖が迷わず現世に帰って来れるようにというのが心の平安という言葉に繋がってくるそうです。

 

ネガティブな要素の言葉のどれを取ってもスリル・ミーに合うなと思うし、『私のもとへ帰ってくる』ということを示唆しているようにも。

また心臓にも見えるし、あの葉脈が『籠』のようにも見えるしビジュアルにはホオズキは二つなので色々な面を見てスリル・ミーに合っているし作中に登場しないものでイメージを結び付けさせるセンスに惹かれます。

 

19歳の私と彼の回想は、私がバードウォッチングをしているところから始まります。

後ろからやってきた彼が忍び足で私に近づきます。

後ろを振り向きそうになるとピタッと止まって、楽しそうに近づく前田彼(足が長い)

バックハグで私を驚かせるのですが、初日見た時に「なんでそんな乳揉んでるの!?」とちょっと笑ってしまったのですがこういう演出なのかなと思っていたら公式の田代・新納ペアのバックハグみたら別に普通に抱きしめていたので

高校生男子みたいな乳揉みバックハグは前田彼オリジナルなのか~~~!!

とゲラゲラ笑ってしまったwww

 

あと前田彼に抱きしめられた瞬間、木村私が今まで見たことないほど目がとろけていて、この表情見て大丈夫なものなのか…?と思ってしまった。

恍惚とした表情という表現がここまで合う瞳のお芝居あった?というくらい瞳の持つ熱が凄い。

彼に少しでも近づくたび、触れられるたび瞳が熱っぽくなるのですよね、木村私。

 

 

M3 僕はわかってる(Everybody Wants Richard)

「そんな言い方おかしいね!」

「だって!」

の自信満々な歌い出しが最高~~!

公称180cmの(結構前のイベントかなにかで2cmくらい伸びてると思うって話はしてた)男の上目遣い~~~!!

なんでそんな高身長なのに上目遣いになるんですか~~!!

木村前田ペアは公称上180cmで同じ身長なのですが、達成くんが逆サバなので彼より私の方が背が高いのですよね(二人とも高いよ(笑))

彼という頭が良く何人もの女性を侍らせ人々を魅了する男の定義として彼の方が私より背が高いというのがスリル・ミーのあらすじを見て想像する彼像なのかなと思うのですが、鏡合わせで対等でバランスの良い二人組のようで木村私と前田彼の並びが好きすぎる。

前田彼はわざと胸を張って背を高く見せようとするし、木村私は彼に従っている私として猫背気味であえて弱そうに見える立ち姿になっていてこれが終盤に効いてくる…

 

♪僕はわかってる はピアノがとにかく好き!

「誰も知らない」、「みんな君に夢中」の後のタララララララ↑って上がっていくところが大好き!

上がるところが大好きなのだけど、その前の歌詞の時は下がっていくのも良い…

私の情緒のようで波のような音で楽しくなってしまう。

 

公輝の喫煙シーン最高だよね

火を持っているかと聞かれる前に火を渡す私

「なんでもわかってるよ」とでも言いたそうに。

 

「突然いなくなって とまどった」

「わかってる」

「君は知らん顔 よそばかり」

あたりの歌い方、困り顔が180cmもある男のそれとは思えないほどかわいくて困る…

 

「でも僕のもとへ帰った 一番大切な僕のもとへ」

で最高に嬉しそうな顔をしているので、M2で言っていたことが繋がってくる。

いなくなってしまったら悲しいけれど、でも君は僕のもとへ帰ってくる。

自分のそばから離れる悲しみを超える、自分のもとへ帰ってくるという喜びが勝っているのだろうなと。

煙草の煙を私に吹きかける前田彼~~!!そういうところだぞ~~~!!!

 

キスシーンがあるとは知らなかったので初日はワ!?と驚くばかりだった!

前田彼は一度小さくキスしてから微笑んでもう一度深いキスをするというのが大枠になっているのですが、明らかに寸止めしてキスを求める私にくすっといたずらっ子のような笑いを浮かべてキスした日もあった。

キスされるって目を瞑ったであろう私の顔を見ながらあんなふうに顔を近づけたのに寸止めして意地悪してからキスするのさあ〜〜〜

あと高崎の彼は私の首元の掴み方が強くて勢いが凄かったな。

そんなんだから私に執着されるんだよ!!!!!って叫んだ。

 

最後に投げ捨てられたマッチに切なそうな目で見る私、

このマッチと自分は同じようなものだと思っていたのだろうなぁ。

盗品を雑に投げる彼を見るのと同じ。

 

M4 やさしい炎(Nothing Like A Fire)

ガソリン投げ選手権があったら優勝しそう

そういえば半年前はハンマー投げの元オリンピック選手だったもんね!(違う)

後方に投げる時あまりもドンガラガッシャン!!ってするからこれがコメディなら猫の鳴き声聞こえてくるなこれとか考えてた。

ガソリン撒く音もピアノの音なのでここは落合さんが後ろ振り向きながら音を合せてるのが好き。

 

木村私への解釈として、上目遣いするようなかわいい表情だったり、びくびくして怖がりで頼りない姿は『彼の望む私で在ること』に繋がってくると思っていて、身長を誤魔化しているのも彼が幼く、昔のままだと言ってくるなら彼の見えている私であろうとしているのだなと。

 

やさしい炎での彼の甘い歌声をうっとりとした顔で聞き惚れる私(すぐ盛った目をするなあ…)

「俺たちの心を」のところで肩から腕に手を擦られて喜びに満ちた顔からの

「慰めてくれる」のピタっと音がハマる抱擁

そこから「火の粉はじけて 空へあがってく」初見時は彼が私を支配して操り人形のような振り付けだなと思っていたのだけど、2回目以降に見ると二羽の鳥が空に羽ばたくようにも見えてぞっとしました。

 

 

M5 契約書(A Written Contract)

昨日のお礼は放火のあとに身体を交えたことだと捉えているのですが、炎に魅入られていく彼(炎自体ではなく罪を犯すという意味)と彼が罪を犯せば自分の欲求が満たされるということが『あのマッチが全てに火をつけた』という言葉のように繋がっていくのだなと。(それにしてもるんるんで昨日のお礼に!ってやってくるのじわじわくるけど)

 

前田彼のことは父親の愛に飢え、愛情を独り占めしていると思っている弟への恨みと自分はこんなにも出来る人間なのに何故評価されないのだという怒りから、自分が理解されないのは超人だからであるとニーチェに傾倒していった凡人であると認識しているのだけど、だからこそ彼にとって弟という存在は彼の怒りのトリガーになるわけで。

それが分かっているのにわざわざ弟に部屋に入れてもらった、君が泊めてくれないなら「弟に頼んでみるよ!」と嬉々として言う。

基本的には彼が主導権を握っているのに私は彼の嫌がることも理解して時には弱味としてぶっこんでくるの、意地が悪いな…

 

このシーン、彼の寝ている姿を見守る木村私、脚長~~~~~(知ってる)

あと前田彼の寝ころびながらの「あれは最高で完璧な夜」の歌い方が好きすぎる

 

「法律を破るのにいちいち僕の助けなんてなくても」

「お前がいなきゃダメなんだ」という言葉を2度言うのだけど、

この時の前田彼の「お前がいなきゃ」「ダメなんだ」の言葉の置き方とこの言葉がどれだけ私に刺さるのかを知っていて眉をくいっとしてして畳みかける姿が最高。

前田彼そんなんだから!!

この言葉を言われた時上手の方を見ている私がこちらを振り向く時のライティングがとても良い…

身体が半分になるような光で初めてそんなふうに言われて嬉しい気持ちともう半分は「君には僕しかいないんだからそうだよね」とでも言いたそう。

 

『彼』がすることなのでどの彼がやっても血の契約なんて厨二だな…と思うのかもしれないけどやはり前田彼のもともと持ってる見え方と合わさって厨二感が増す…

 

JTRの時に万里生モンローがタイプライターの扱いが上手いのはスリル・ミーでやってたもんね!というツイートを見たのだけどやっとここで何でかが分かった(笑)

達成くんはほぼ人差し指で売ってそうなのと、日本語打ちか?という音の響きだったな…回を追うごとに少しずつ良くなった気がする(気がする)

本当にほぼ一本打ちだな、みたいな日もあったと思うんだけど君嘘のきらきら星を思い出す打ち方だった〜

あと勝手にしろって言われてからるんるんで打ってるのもかわいかった(笑)

 

「優しく指を刺す 血の滴をくれ 痛くはしない」の言い方

前田彼は本当に痛くしなそうな優しい顔つきと声。

手をがっつり引っ張られて嫌がっていても彼に近づくとどうしてもその姿にくらくらしそうな顔つきになる私…

ここ本当に木村私は痛いの嫌いそうだし先端恐怖症もありそうとか思ってたんだけど彼に強引に引っ張られて身体を密着させるとすぐ顔がとろけていたのでそういうところだぞ〜となってた。

 

私が彼にも同じことをしようとすると「前にもやったことがある」と答えているのだけど、こんなド厨二な行為を他の人ともやったんだウワァ…なんだけど、散々レイがこうして欲しいということが分かっているうえで笑いながら突き放しているのでここでの私と彼ほどの強力な血の契約ではないかもしれないし、実際には誰ともやっていないけど私を挑発したいだけかもしれないな…とも思った。

 

私の顔を見て不敵な笑みを見せながら、自分の指先を見ずに指を刺すのも刺したあとニヤニヤするのも

前田彼そんなんだから!!!!!

実際にやったら危なそうなんだけどこの、お前がやりたいのは分かってるけどやらせてあげない彼とズルい、って顔で見つめる私よ!

 

彼からの提案だけど、「ふたりはこれで完全な~」のあたりから私はこの契約をいい機会だとでも言いたげに目が生き生きしていくのだよね…

彼が私をいい様に都合よく振り回そうとして結んだ契約だけど、同時に私も同等な権利を得ることになってしまうのだけど、彼は全然気が付いていない。

私から差し出された契約書を指先で跳ねる彼、ここでは指を刺す時と同じピアノの音色はないけどあの音と同じ音が聞こえるかの去り際が好き。

 

M6  スリル・ミー(Thrill Me)

天井からバッグから落ちてくるの初日は凄く驚いた(キャッツの靴みたい)

焦る木村私とは対照的にアヒャアヒャいいなが浅い呼吸をする前田彼

盗品を並べるシーン、東京の間は自分が見た回は乱暴でもドン!と床に置いて行っていたけど名古屋・高崎では投げ捨てるように置いていた。

 

彼が物を雑に扱う様を見るたび私は投げられた物が自分であるかのように悲しい顔をするのが印象的で、これまでに投げられたマッチの箱、本、指で弾いた契約書、盗品たち…その扱いと自分の扱いをリンクして悲しくなっていたのだと思う。

そしてライターの火、火を見ると罪を一緒に犯し、それが終われば私の求める行為の時間が訪れる。

火を見つめる彼の首元に触れようとするが跳ねのけられて虚ろな瞳で零れ出る「抱きしめて欲しい」の切ない事…

ここの台詞が本当に頭で考えて出てきたのではなくどうしようもなく零れてしまった言葉のようで重くて切なくて…

欲しいものがあったら言えと言われて零れた言葉を拾わずに違う話をし始める彼は、他人のものをいくら盗んでも埋まらない心の元凶である父と弟への執着を露にすることで私の心が握り潰される。

からしたら、いきなり気持ちが爆発したかのように見える私の『スリル・ミー』の歌唱シーンだけど、私からしたら契約書を結んでからますます罪を犯す=それに付き合ったら自分のしたいことが満たされるという繋がりが一層強くなったからより彼を求めてしまうし、でも彼が何度も物を放り投げていくたびにそれが自分の扱いのように思えて積み重なった私の満たされない感情が爆発したのだなと思う。

名古屋・高崎公演では前田彼が盗品の置き方がより強く放り投げていたので、木村私の爆発もより強く、そして私としての感情の動きも分かりやすくなってた!

 

下手でバッグに盗品を詰めてる彼に訴えている時、

9/14の公演では「スリル・ミーーー」のミーのシーンで手をす~っと床に這わせていて彼の身体を求めるような手つきでひゃ〜〜〜ってなった(たまたまかもしれないけど)

ここの前田彼のバッグ投げ死ぬほど早いのだけどあの見た目重そうな作りで高速で投げられてるのに絶対受け止めるマンな木村私の運動神経の良さよ!!!

高速すぎて笑っちゃうんだけど他のペアもあんな感じなんだろうか…

試される私ズの運動神経…

受け止めたバッグを今度は私がぶん投げるのも高速なんだよな(笑)

あと「さあ壊してくれ」で階段の手すりがガチで壊れそう

 

私がこんな馬鹿げたことを続けるのは血の契約を交わしたからだと契約書を見せ、ここで破り捨てて欲しい?と聞かれた彼がそれをちらつかせたら仕方ないから付き合う姿勢を見せたけど、彼の主導権が絶対的ならそれが破られたくらいで主従のような関係が簡単には解消されなさそうなのにそれでも付き合うの、冒頭での『結局は私の元に戻ってくる』という関係がよく伝わってくる。

彼がどれだけ他人を馬鹿にして自分が強者である振る舞いをしても彼もまた私と一緒にいるしか道がないのだ。

ネクタイ外す姿も片手でボタンを外していく様もセクシー前田さん…

達成くんがジャケットを脱ぐと益々脚が長く見えて10mある…

「いい加減な気持ちならいやだ!」の切ない叫びからのサスペンダーを外す姿セクシー木村さん…

切ない叫びから、「優しくしなくていい もっと強くもっと」は言ってる側なのに壊れそうなのに「決して裏切れない だって共犯者」と彼に詰め寄るときは絶対に逃がさないし身体も無茶苦茶にしそうな強い目をするんですよね~~

彼を床に寝かせるときも強いし、この時の立ち姿脚50mある~~~~~~!

鬼のスタイルと身体を滅茶苦茶にしそうな姿から手を組むとまた筋肉が衰えて54歳の私が出てくるのが意味が分からなかった…

 

身体を交える描写の直後に言う「彼の『友情が必要でしたから』」ほど皮肉なものはない。

これは時代背景的にも同性愛をここでそのまま言うわけにもいかなかったのかなというのもあるし、結局最後まで恋人なんて関係では収まらなかったのもあるし、彼への当てつけでもあるのかなと。

 

事後シーンは東京前半は割とスッキリした顔をしていた認識だけど東京後半~地方は彼に無理させてしまったなというようなばつのが悪そうな顔をしてましたね。

東京終盤だけど9/29は木村私が圧倒的なパワーで彼を丸のみしそうな日だったので、事後のスッキリ顔が最も凄かった…

 

前田彼は東京では虚無が強かったように見えたけど、地方ではこの行為によって傷つけられたことに怒りを覚えているような顔で怒りからくるどでかいことを思いついてしまったのが分かる。(もっと前から怒りが強かったかもしれないけど虚無の印象が強かった)

 

M7 計画(The Plan)

ここ書いた文が2回消えたのでもうライフ0です。

誰を殺すかと問われたときに「俺が一番むかつくやつ」と言われて即「ぼく?」と出てくるの、自分が彼にとって大切な人もむかつく人も、プラスの感情の一番もマイナスの感情の一番も自分であると信じて疑わないところにオイオイ!

 

私が彼の弟を殺したら真っ先に容疑者になると即つっこみを入れてるけど、そういうことすら考えに至らない彼ってどれだけ追い詰められてるのだろうか。

私が彼の弟から別の誰かにすり替えるのはそういう身内殺しはすぐに疑われるからという理由だけでなく、彼の執着する対象である弟を彼の手で殺してしまったらその執着は永遠のものになってしまうから、そういう意味でも私は何の執着もない相手にしたかったのだろうなと思いました。

史実であったように彼は犯罪小説等を好み犯罪自体への憧れが表現される歌詞が並ぶ。

笑いながら、どうやってやろう!と卑劣な行為の言葉を吐くのが恐ろしいし、やっぱり厨二感が凄い。

自分には完全犯罪を遂行する能力と弟を殺すことで欲求を満たしたいという飢えからくる自信と欲望が目つきや眉を顰めるところに存分に表れる。

私は何不自由なく愛されることが当然として生きてきたわけだけど、彼の愛されたいという願望にもちゃんと気づいていてそれをつつこうと彼の弟を持ち出すことを多々繰り返しているわけだけど、ここのシーンに関しては木村私は本気でどんなに憎くても大事な家族なのにと訴えてるように見えたな。

むかつくことがあっても家族の縁はそれでも絶対大事であるという考えは家族仲が良くて愛さることに何も疑問を持たずに生きてきた証だし、そこにはゲーム感覚を感じないからこそさらに彼の気持ちを逆なでするのだと思う。

ことごとく地雷を踏みぬかれた彼だけど、それでも完全犯罪の可能性が低くなる弟殺しはやめて知らない子供を誘拐して身代金を要求してから殺すことにする。

裕福な家庭で育ったはずで金には困っていないはずだと言われるが、私の家はそうでも彼の家はそうではない。

ここも彼の父親の愛情が全て弟に向かっているというのが本当にそうなのか?という疑問と認知が歪んでいそうだなに繋がるのですが、実際に彼の家庭が昔より金回りが良くなくなったか、本当に父親が彼には与えずに弟だけに与えるようになったのか、など真実は分からない。彼の求めるものが手に入らないだけで(自分で稼いでいるわけではないので金があっても駄目なものは駄目とされているだけかもしれない)彼が勝手に私の家との差を疎ましく思っているだけかもしれない。

何にせよ認知は歪んでそう。

あとここで彼が私の後ろに回って「わかるだろう。俺がどれだけ興奮しているか」というの、この行動付きなの気持ち悪いな…しかも私の身体に指を這わせるんだよな…(気持ち悪いな…)

ここせっかく彼から私に触れてくれたのに私は振り払うの、罪を犯せば=自分の欲求が満たされるの図ではあるけどやっぱりそんな形で彼のこと欲しいわけではなかったのだろうなぁ。

 

弟じゃない代わりの誰かを殺すと決めたあと、正気を失っていく私を熱い目で見る彼、近づいてくる私を階段で抱きとめるシーン、これから人を殺すにしてはあまりにも美しい前田彼の指が木村私の頭を撫でるのだけどあんなに綺麗な手なのにその手は人を救う事や意味のあることをしないであと少ししたら血まみれになるのかと思うと…

 

このシーン9/24貸切の公演で暗転してもオペラグラスでガン見していたら、もう暗くなっているのに前田彼が木村私の首から手を放すときにとんとん、と首元を撫でてから手を放したんですよね……

暗転してるってことはもうそこはお芝居としてカウントしなくてもいいところ(見えないので)なのに、それでもその時そう心が動いたんだよね…

わたしはこの1回しかこの行動は見てないけどあまりにも…

達成くんもいつも手が綺麗で指先までお芝居をされている方なのだけど、公輝もこんなに手の芝居が最高だとは…

木村前田は指の芝居が最高!!!

 

M8 戻れない道(Way Too Far)

ぼくはわかってるも木村達成さんの素晴らしさが存分に味わえる時だけど、あまりにも良さが詰まってませんかね!?(その後ろで公輝は現場猫してる)

このシーン初日に見た時は時系列あまりはっきり認識できなかったのですが、手を組むポーズをしているので基本的には現在の54歳の私がと19歳の私が重なって行き来して気持ちが溢れるシーンだと認識しています。

9/14が特にはっきりと54歳の私としての歌唱に聞こえてよかったな〜〜

あと100万回言うけど歌が上手い〜〜〜!!

複数回見ても木村私が「こうだ!」とはっきり言えないんだけどやっぱり言葉の節々に計画性と絶対的優位みたいなのがチラ見えするのに何度も何度も迷いが生じている。

ただ真っ直ぐ、彼が欲しいということだけは濁りなく。

濁りはないけどその手段に迷いはあるから戻れない道が沁みる。

で、そうかと思ったらこの歌の怖いところは最後の最後、「信じてた」で悲しげな最後の言葉のようで暗くなっていくにつれて目がかっぴらいていくのが見えるんですよね…。

暗転時の芝居というのは公輝のぽんぽんにしろ、木村前田のお芝居という軸に直結してくるものではないと思ってるけどこの数秒間に凝縮されたものがあるので100分間本当に瞬きひとつ許されない。

迷うよね、悲しいよね、と聞いていたのに恐ろしい眼差しが焼きつくのが怖いのに目が逸らせなかった。

 

 

M9 スポーツカー(Roadster

ここは彼の見せ場、ショータイム(倫理的にはよろしくないけど)

スポーツカーの難しいところは圧倒的な歌唱力で殴られたい気もするけど、子供がついていってしまう柔らかさが必要なのかなと思う(人によっては柔らかくなくてもカリスマ性で魅力するような場かなと思う)

ここ、前田彼の歌い方、言葉の置き方がずっと優しくて楽しそうで本人の持つ柔らかさがとことん発揮されていると思う。

これはわたしが元々公輝に対して柔らかくて暖かいひとという印象があるからかもしれないけど、本当に元々持ってるものとマッチして恐ろしいシーンなのに楽しく見えてしまうのがなおのこと恐ろしい。

ずっと子供の目線に合わせて優しくて、柔らかいくしゃっとした笑顔で、子供心がくすぐられるようなやりとりをするのに「家のそばで降ろしてあげるから」と嘘をつくときだけ少年に見えないように真顔に戻って瞳に光がなくなるのが怖すぎる…

 

名古屋高崎では「僕たちともだち」のところが強めな言い方になっていて、東京では優しく優しく子供の方から好かれる優しい感じから、同意しなくても同意させる、僕たちともだちだよねえ?そうだよねえ?と言いたげな強い言い方になってたのも、盗品の投げ方の変化と相まって怖さが増してた

 

後方のライティングがクルマのライトに見えて、

殺しのシーンは直接描写がないけど、連れ去った後のピアノのダーーーンダーーーンダーーーンダーーーンという音はハンマーで頭を割る音でその後赤いライティングに変わるの、このシーンの美術が美しいと表現するのは違うと思うのだけど、よくよく考えたらそうだな…と思わせる形で空間を作り上げるのが凄い。

 

 

M10 超人たち(Superior)

ゆっくり、じっとりとしたスポーツカーの後の超人たちは心臓が早く鳴りそうな楽曲

私は下手通路まで走ってくる?早歩き?してくるので席によってはこの時の顔が!表情が!見えないので!この作品は登場以外で客降りいらないよ!って思っちゃった。

 

前田彼が完全にいかれてしまっていて、笑いながら話す(歌う)

毎回ノールックで私の元へロープ投げるのも凄いけどこの時の怯え方めちゃくちゃ早くて木村私の運動神経いいシリーズ

私が誰かに見られたかもしれない、何か落としたかもしれないと言うと散々興奮しきっていた前田彼の口調が変に冷静ななトーンになる。

前田彼は普通なら慌てる場面なら声を荒げそうなときに逆に冷たく早口になる印象があるのでここもそんなことはないと否定しつつも自覚のないところでは「そんなことあってくれるなよ」と若干の焦りはあったのかもしれない。

 

曲の最後のところは本当に以前の二人には戻れないところまできてしまったという叫びで目を見開いて恐怖する私と人生で最も興奮している笑い混じりの顔の彼。

彼が先に行こうとするのを引き留める私の手を取って闇に消えるここの前田彼が妖艶で、最低な行為のシーンなのにどうしようもなく官能的な間。

 

 

M11 脅迫状(Ransom Note)

部屋について脅迫状を書く彼にこれを読んで欲しいと言われたときに眼鏡がないことに気づく私。

上機嫌な彼はわざわざ自分の足で私が読める位置まで脅迫状を持っていく。

脅迫状の内容を歌う時、上機嫌な彼とは対照的に最初はびくびくしていた木村私がだんだん目の色が変わっていく様が恐ろしい。

「ああ、完璧だ」

スリル・ミーはあの狭くて観客との距離も近くても客とコミュニケーションを取るなと言われているそうなのですが、そんな指導のもと唯一許されているのがこの「完璧だ」のシーンだそうです。

大きな体を折りたたみ、真っ直ぐな瞳で少しの笑みを交えながら言う言葉に木村私のピースがカチッとハマっていく。

たまたま木村私の視線の先にバッチリ合った席で観劇した日がありますが、オペラグラスで覗いたことを後悔した。

今まで散々、この物語を勝手に覗き込んでいるそれこそ我々は取調室の壁にでもなったような気分で、こちらの心情などまるで見てこなかったのにこの瞬間覗き込んでいるのがバレた!!というような感覚

怖くて目を逸らしたいのに逸らせずに瞬きも出来ず呼吸も出来ない。たった数秒のことなのにお前の心臓はこの手で握っているぞとでも言われたように。

 

もし自分たちが同じような目にあったらという話で、

彼の父親は世間体のために金は出すだろうけどそれは自分が大事なのではなく世間体のためだと言って、一方で私は自慢の息子だから当然金を出すだろうと。

 

この脅迫状はあくまで誘拐して殺害した少年の親に向けて書いているはずなのに、

私の繊細な表情の変化を見ているとこれは彼の父親にも自分の父親にも向けているのかなとも捉えられる。

最初は怖がる表情で言いながらもだんだん頭がクリアになってきたような顔つきで完璧だと言ったあとはどんどん顔つきが変わっていく。

ここ最後に「お前次第だ 息子の命 救いたければ」を向かい合って言い合うからなおさら私の方はもういない殺した少年の親ではなく、その先のことを考えていそう。

 

あと前田彼が木村私の肩に手を置いたら私が彼の手を触りにいくのが東京終盤頃にはまだ前田彼に触れてないのに木村私の手を取りに行ってたな…

いかに彼が興奮して前のめりになっているかが、指先で語られている…

 

M12 僕の眼鏡/おとなしくしろ(My Glasses/Just Lay Low)

ついに遺体が見つかってしまったとローカルニュースを聞いた私が彼に電話する。

「どうしよう震えが止まらない」とかも電話では本当に震えているかなんて分からない曖昧な言葉だよね。

 

それしても「そんなことで 騒ぐな おとなしくしてろ」の公輝の歌い方が最高なんだよな~~~!!

あんな声で「おとなしくしろ」って言われたら「ウッス!!!」っておとなしくしちゃうもん。

 

これ何度も言いたいけどど素人意見すぎるワード

「この作品、本当にピアノが心臓だ」

それくらい、焦って不安になれ!息をするな!瞬きをするな!鼓動を早めろ!と煽られるしピアノの速度が心臓の速さと一緒になるしスリル・ミーの根幹だ。

 

眼鏡が見つかってからのまくし立てが凄い。

 

前田彼は終盤で髪が乱れるのですが、9/24はこの時点でかなり乱れていて焦りもかなり早い段階できていたように見えた。

新聞をめくるのが凄く荒く早く、この時点ではあまり乱れていないはずの髪がかなり乱れてた(良かった)

この後の新聞ぶん投げ、木村私剛速球すぎてww

木村私運動神経いいシリーズの最たるシーンですねww

 

 

 

M13 あの夜のこと(I'm Trying To Think)

やっとここまできた~~~~!!

この歌に狂わされた~~~!!!!

 

前田公輝の歌い方大好き問題一覧

・「たぁ~~しかあの日はぁ」

・言葉に合わせた眉の動き

・「そぉ~れから」

・「ちょっと待って」

・「そぉ~れから」

・「思い出せない」

・「なぁんで~~も」

・「隠すことはなぁ~~にもなぁい~~~」

・誰かそこにいた(逆転裁判ポーズ)

・どや顔で手を差し出す

・「思い出せない」

・「思い出せない」

・「思い出せない」

・「思い出せない」

 

もうこれ細かく説明しなくてもいいかな。

初日に「思い出せない」のフレーズの言い方、声の抜き方に射抜かれたけど初日は歌詞まで覚えていなかったのでその日の打ち上げでフォロワーさんたちと飲みながら

「公輝の台詞、歌い方、声の出し方がすごい好き。とてつもなくいい言い方してるところがあったんだけど…」

 

「思い出せないんだよね~」

いやそれそれ!それだよ!!!!

 

で、公式のゲネ動画の投稿により

「思い出せない」だ!!!!!!!

と判明。

 

いや~~ここの言い方大好き!

シンプルに好みの問題もあると思うのだけど、これは私の耳元で囁いているかのような歌い方だと思うのですよね。

 

このシーンの木村達成大好き問題一覧

・180cmの身体をちっちゃく折りたたみ「こわいよ…」

・「そう服はピンク マニキュアも」でどんどん木村私の中に前田彼の意志が宿っていくかのような感じ

・「女の子のこと聞かれるよぅ」縮こまる180cm

・「思い出せない」立ち上がる時の脚が5m

・「証明できるのはァ」

・「思い、出せない」じわぁと笑み

・「でぇ~きないよぅ」

・「一緒にいてくれたらいいのに…」

・思い出そうとしているフリの芝居が下手に見える芝居が上手い

・「思い、出せない」

・チラッ!ニヤァ!!!

 

木村・前田ペアは声質が似ているところが最高だと思っているのだけど、

それが私が回想している、信用できない語り手としての機能をさらに上げているというか。

史実でも罪をなすりつけ合った二人が生き残った側が言う全てが本当かは分からない。

私が話すことは全て本当で本心かどうかは分からない。

彼の話したことが私が話したことだったかもしれないし、私が話したことになっていることは彼が言ったことかもしれない。

それがこの声が似ているということで歌っていたらどっちがどっちか分からなくなりそうなほど溶け合うことで真実がぐちゃぐちゃにされているかのように見える。

 

そうした鏡合わせのような二人が手を繋ぎ歌うこのシーンは、運命共同体としての再スタートでもあるが、徐々に立場が逆転していくシーンでもあると思っている。

彼が先に手を出して手を繋ぐし、彼の手を振りかざす勢いの方が強いのにその勢いを利用して最後は私も同じくらい勢いをつけて手を振りかざしているように見える。

 

体格差がなく、声が似ているからこそ本当はどちらが…?もしかしたら…?と想像を書き立てられるので大好きシーンです。

 

 

M14 戻れない道(リプライズ)(Way Too Far)

思い出せない、あの夜のこと…と何とか切り抜けた木村私、どうどう僕頑張ったんだよ褒めてくれる??と健気…

「ああ、よくやった」と言った肩に置かれた彼の手に触れようとしたら触る前に離れて行ってしまう。

脅迫状の時には前田彼から触れていたのに、その指はもう触れ合わさせてはくれない。

そんな細かい彼の心の動きにひどく傷ついたような木村私が切なかったな。

 

ここの他責かましまくる前田彼はまた冷たく早い口調で冷静な人を装う。

何があっても余裕がある人間で在りたいが故の言い回しのようで本当小さい男に見えるんだよな…

 

リプライズの歌唱部分は短いですが、切なくて切なくて…

 

M15 僕と組んで(Keep Your Deal Whith Me)

終盤の前田彼の髪は下そう!って決めた人どなた~~!?天才~~~!!!!

 

「この裏切り者!」すらまだ自分は感情をコントロール出来る人間であると示したそうな彼の言い方。

髪の乱れた前田彼のスーパー媚びソング

ずっと興奮気味だった彼が優しく、柔らかく、甘い声色で私に俺と組んでという。

でもこのナンバーのメロディはスポーツカーと同じなのである…。

彼が本心から悔い改めてレイ助けてと言っているようにも見えなくはないが、それは前田彼のポテンシャルだと思うので…

彼は嘘をつくとき人を騙そうとするとき、優しく、柔らかく、甘い言葉を奏でるのだ。

 

そしてスポーツカーのメロディからスリル・ミーのメロディアレンジに変わる。

このメロディは、彼視点での「スリル・ミー」なのかどうか色々考えたんだけどやっぱり私視点の「スリル・ミー」なのかなあ

 

私はこの口説き文句は全部彼が彼のためにやっているのも見抜いているだろうし、だから彼からキスされて身体を撫でられても泣きながらその手を振り払う。

振り払うけど彼には抗えない。そういう複雑な感情が木村私のぐちゃぐちゃの顔から伝わってきて辛い。

 

ただ「スリル・ミー」という言葉の解釈はきっと何通りもあってペアごとに違ってその時の公演によっても違って。

私視点のスリルミーなのか彼視点でのスリルミーなのか迷うのはスリルミーという言葉を

「愛して欲しい」と訳してしまうと生じるのかなと。

わたしは最初こそスリルミーは愛して、愛して!と言ってるかのように聞こえていたのだけど、最後の木村私のスリルミー!という言葉の投げ方にも色々あったので、何周もしてやっぱり

「ワクワクさせて」「わたしを楽しませて」とかそういう意味かな。

前田彼はずっと父親の愛情に飢えているからそう愛されたい願望が強く、そういう意味でも自分を愛してって気持ちがないわけではないし含まれる気もするけど、このズルい彼のキスシーンで彼の視点とも私の視点とも取れる「スリル・ミー」のメロディはやっぱり二人は切っても切れない関係でどうしようもなく求めてしまうし、楽しませて欲しいという身勝手な感情をお互い持っているのが悲しくぶつかり合うシーンだと思いました。

 

 

それはそれとして東京終盤くらいに髪が伸びてきた前田彼がキスする前に髪を耳にかけるのは大天才だったな~~~~!!!!

 

 

M16 死にたくない(I'm Afraid)

昼間の内は強がっていた彼も夜になったら不安になって、眠れずに歩き回ったり独り言を言ったり…

隣同士の拘置所で判決が出る前夜、私は寝たふりをして彼の行動に耳を立てる。

 

「起きてるか?」と聞かれて寝てますアピールをしてすぐ、

彼が「怖いんだ」と言った瞬間木村私の目がパッと開き、広角が上に。

ここどっち見たらいいんだ!!??と思いつつまぁわたしは前田彼を見つつ木村私をガン見していましたが…

 

9/29の木村彼は計画性バリバリ、強さマシマシだったのでどんどんニチャニチャ笑っていて彼の「死にたくない!!」の頃には口を開け上を向き声が出そうなほど笑っていた…

名古屋・高崎でもこのシーンの最後は大笑いしてたな…

 

それはそれとして髪を下して死にたくな~~~~い!!!って暴れまわる前田彼は大変良かった。

 

M17 九十九年(Life Plus Ninety-Nine Years)

護送車のシーン、9/29は拘置所で大笑いしたあといち早くネタ晴らししたくて仕方ない!それ故の落ち着かない!というようなニコニコだった。

 

芸術的な弁論をした優秀な弁護士に救われた二人。

彼は「本当は俺がなりたいのは、まさに彼のような弁護士だ」

と言い、「そうだったの、知らなかったよ」と答える私

知らないはずがないだろう、知ってて金で呼びつけたのかなとも取れるような鼻で笑うような知らなかったよ。

彼のことで知らないことなんてないだろうに。

 

彼は「俺がなりたいのは」と人を殺しておいてまだ自分がこの先なりたいという未来への願望が消えていない口調。

 

 

「僕達同じところに移されるね」

「二人組の殺人犯が同じところにいられるわけがないだろう」

「警察の看守なんて金でどうにでもなる」とどんどん声色が変わっていく私。

 

「僕達はこれから一生、同じ場所で過ごすんだよ」

と言った後に車の音が大きくなって、窓の外を眺める私が「奇妙な鳥が二羽。籠の中で飼われているみたいにね。もう離れられない」

どんどん正体を現す。

車の音が大きくなってぴたっと止まるの、ここで心臓をギュッと掴まれて本当に一瞬心臓が止まったかと思うくらい、息ができない。

 

理由なき殺人ではない、これは君を僕のものにするためだったと。歯を剥き出しにしてにっこり笑う木村私。

 

「わかってただろう」

スリル・ミーにおいて何度も出てくるこの言葉。

私は彼のことがわかっているし、彼も私のことをわかってる。

僕の気持ちをわかってよ、わかってるだろう。

木村私は一貫して前田彼が欲しくて、手に入れるためならなんだってした。

まっすぐすぎる思いをただ貫いた。無邪気に。

木村私は19歳であの見た目にも関わらず幼い。でもそれは「彼が私を幼いというから。彼が変わっていないというから」

 

そして最後の僕こそが超人だというのも木村私は別に彼の知らぬ間にニーチェを信仰しているとかいうわけでもなく、ただ彼が「俺たちは超人だ」と言ったから。

彼の理想とするのがニーチェで、超人だから。君の求める者に僕は、僕こそが君の理想なんだよという提示。

 

「俺のこと見直したか」

劇中で私が唯一「俺」という箇所

ここさぁ、日本語だからこそ出来る表現だよね

「俺」というのは彼であり、二人はずっと彼が優位に立っていた。

一人称を変えたたった一文で力関係の逆転を表現できる。

 

あと護送車内で木村私が立つともう完全に私の方が彼より背が高くなってる、もう猫背で自信がなくて彼が幼いと言った私はいない。

木村前田の身長差がここで活かされるの最高〜〜〜!!!!!

 

ここは楽しそうに言うのに、そうかと思えば「怖くなったか?」では「でもそう思われたかったわけではない」というような声色になる。

 

彼に「君を認めよう」と言われ勝ち誇ったように笑うけど、そんなふうに彼をねじ伏せたのだからどんなに身体が同じ場所にいても君は孤独であると突きつけられる。

でもそんなこと関係ない、と木村私は後ずさりする彼をどんどん追い詰める。

 

どんな形でもいい、ただ一緒にいたかった。

ただそれだけの気持ちが私をここまで深い森の奥まで連れてきてしまった。

 

永遠とは言わない、死ぬまでは二人はずっと九十九年一緒。

 

英語だとLife Plus Ninety-Nine Yearsなので終身刑+99年

生きてる間と死んでから99年

 

でもこれって、実際には絞首刑になる以外は心中でもしない限り絶対にその年数にはズレが生じるよなあ。

彼は結局獄中で殺されてしまうので、先に99年の最中にはいるけど、私はまだこの先と99何がある。

終身刑と99年って途方もない数字で、それはつまり永遠に等しい。でも永遠とは言わない、せめて数えられる終身刑+99年と。

途方もないこれからを永遠と言いながら、数えられるという現実的な部分でも一緒がいいという複雑な気持ちが日本語だと表現されているんじゃないかな。

私はこういう日本語大好きだな。

 

怯え切った彼とは対照的にやり切ったような私の「永遠に」

彼を手に入れられた満足感からくる顔つきだと思うのに、暗転するギリギリで泣きそうになる日もあったので、やっぱり木村私は彼を手に入れるだけの計画性も才能もあるけど、自分が手に入れたい形で手に入れることはできていなかったのだろうし自分の感情は誤魔化してる気もする。

 

 

M18 スリル・ミー(フィナーレ)Thrill Me(Finale)

「共犯者である彼についてどう思いますか?」

「あんなことがなければやはり今でも…」

54歳の私が過去として振り返っている言葉なのに「やはり今でも」で胸がつっかえるような言い方。

「こんな話二度としたくありません!」

もただただ悲しい日もあれば、強く二度と聞いてくるなよ!というような言い方の日もあった。

 

私と彼は死刑になるべきだった、でもそうはならなかったので今となっては税金を無駄にしてまで私を捕まえておく必要はないと言われて語る私の「今でも新たな殺人犯が毎日のように生まれている。そしてその彼らを救う弁護士達も」

という言葉、ここにわたしは毎回うわっとなるのだけど。

最初に言った「もっと酷い事件はいっぱいあったし、今も起きてる」と同じくたとえ私がいうように彼のせいで殺人を犯したとしても加害者側が自分たちよりも他にも…と語るのはグロテスクだなと。

 

仮釈放が認められてあなたは自由ですと告げられると、すでに泣きじゃくりボロボロになっている私は虚な目で「じゆう……?…自由」と呟く。彼がいない今の世界では彼と犯した罪で縛られ続ける牢屋の中の方がどれだけ冷たい鉄の中でも温度を感じるのかなと。


手錠が外されるシーンでの間に私の葛藤が詰まっている。

このシーンは手を組んでいることやライティングの効果もあり祈りのようにも見える。

彼のいないこれからの人生を生きなければいけない、身体は解放されるのに心までは解き放たれることはない。

 

所持品の返却、

それは34年前に持っていた小銭と金の懐中時計。
今ではどうなっているのか、煙草が一箱。

そして一枚の写真。
高校生の頃、この公園で撮った彼の写真。

 

私の中で彼という存在が薄れることはなかっただろうけど、あの頃の写真を取り戻すことによって、私の中の彼が私に呼びかける。

高校生の頃の、きっとまだまっさらな二人の時の彼が優しい音色でレイと呼ぶ。

 

人が最初に忘れるものは聴覚だと聞いたことがあるのでこの、「レイ」で私の中に生きていた彼が完全に蘇る。

 

「待ってたよ」

やっと、やっと彼は完全に私のものに。

 

「さあいいか 僕たち二人 共犯者」

 

「さあいいか」は美しく

「僕たち二人」で濁っていき

「共犯者」の唸るような歌い方が最高でした

 

私と彼の関係に名前はつけられない。

それは悲しくも時代背景に影響している部分もある。

彼と私、男二人では恋人という簡単な二文字すら手に入らない。

だけど私は彼と一緒にいられるなら、その関係性の名前なんてなんだってよかった。

共犯者、最悪な罪を犯して世界から孤立してもふたりぼっちならそれでいい。

 

最後の「スリル・ミー」

9/14の公演では少しの笑み、挑発的な笑みで楽しそうに言っていたし、愛してる愛して欲しいという言葉だけではなくやっぱりそこにゲーム感覚というか自分のやりたいようにやった結果の笑いであるようにも見えた。

でも最後まで悲しくて哀の強い「スリル・ミー」もあったし、笑っているのに暗転と同時に悲しみになっていった日もある。

 

 

 

スリル・ミー木村・前田総括

スリル・ミーを見て「支配とは気持ちが良いものである」と思うのですよね。

これは頭ではそう思ってはいけないというのが普通で、まともな人間なら誰かを支配することはいけないことだと分かる。

この考えは別に「だから仕方ないね」とか「支配って最高」と言いたいのではなく、これが人間の奥底に眠っている感覚でありそんな芝居を木村前田ペアに見たというか。

 

いい悪いは別として人を支配することって気持ち良いものなんだと思う。

だから人はそれに魅了されてしまう。
人を支配して自分こそ特別で頂点であると確信できたら最高の気分になるのだと思う。

だからそういう幸せを与えてあげていたんだよ、僕こそが超人なのだからというのが木村私だったんだかなと。

 

前田彼のこと超人になりたかった凡人、父の愛に飢えてるせいでどれだけ強者側の振る舞いして他者を支配してるように見せても結局内側何も満たされていない人だと思っていて、だからこそ木村私が「支配していると思わせてあげて満たすことで支配する」の、持ち味が効いていると思う。

 

彼の望む私として振る舞うことで、支配していると思わせるという支配。

 

私と彼の関係は紛れもなく同性愛としてそういう関係なんだと思うけど、ただの恋愛感情としてはどうしても思えなくて、木村私がどこまで自覚しているのかはわからないけどそういう好きって気持ちで突っ走ってきたけど木村私の中の潜在的な支配したい欲、彼を支配することで自分が満足するというエゴというものがあったからなのかなというのが個人的なスリルミー木村前田への感想。

 

だからゲームのように楽しんで勝ち誇って詰め寄るけど、でも完全に支配したくてゲームとしてだけで好きだったわけでもなくきっかけはピュアな気持ちだったからこそ自分の行動にも葛藤するし、彼のぐちゃぐちゃになっている姿に興奮するのに君より上だと言いながら涙が溢れ落ちる。

 

私と彼って大学生の頃に身体の関係が始まっていたのだと思うけど(飛び級してるから知能は高くても心と身体の年齢は大学生に満たない)最後の彼の写真は高校生で私と彼が身体の関係には及んでいない、本当にまっさらな時の、それこそ君と一緒にいたいとまっすぐに思っていた時期のものかなと思っている。

 

その写真を撮った以降、ふざけていた流れでなのか、ゲーム感覚かは分からないけど大学四年生より前に身体を交えたことが一度または複数あって、だから彼が「何も言わずに遠くへ行ってしまった」ことに心底悲しくてもう二度と離れたくないと思ったのかな。

彼はきっとどんなに女を抱いても私と寝ても自分を愛してるよと言ってくれる人がいても満たされなくて、でも身体の関係なんてなくてもレイとは一緒にいた気がする。(少なくとも前田彼は)

それなのに私は関係を持つところまで気持ちを押し付けていたし、最初から拒絶されてればまだしもそういうふうに一度手に入れたと思ったのなら尚更「僕の元へ帰ってきた」ことに喜びを感じただろう。

欲しいと思ったのものを手に入れたいだけ、最初からそれだけだと。

 

「彼と出会わなければあなたの人生は全く違うものになっていたかもしれませんね」

という言葉に、木村私が前田彼の全てを丸呑みしそうな勢いの日に見るといやいや前田彼こそ木村私に出会わなければこんなふうにはならなかったよと思っていたのだけど、

でもやっぱり『スリル・ミーの彼』は私と出会わなくてもいつかはその殺人衝動を抑えられず罪を犯していただろうし、私は彼に出会わなければ殺人はしなかったと思う。

 

 

達成くんのお芝居に屈し続けている身としては倫理的には共感できない、してはいけない、擁護してはいけないなと思うようなキャラクター性や行動をする人物でも達成くんのお芝居が最高なせいでこちらが必死に倫理観を崩さないように努力したりそれはそのキャラが悪いよって思ってもその役はピュアで真っ直ぐで愛があるから絆されてしまうのどうにかしたい。

 

木村達成さんスリルミーに出演してくれてありがとう!

前田公輝さん、木村達成私の彼になってくれてありがとう!

このペアを組ませてくれた偉い人ありがとう!!!

配信決定してくれたホリプロさんありがとう!!

 

 

ちょっとあまりにも長くなってしまったしまとめ切れないしこれ以上細かく書くと一生3ペア配信にありつけないので一旦ここで締めます!

途中から観劇日比較のための自ツイート(または下書き)漁りもできなかったので配信見たら改訂版出すか追記します!!!!リプライズ

 

他ペア見たらさらに解像度上がりそうだし、スリルミーという根幹を知るためには役者のお芝居としての良さの部分なのか脚本等共通した点なのかなのかをもっとクリアにするべきだと思うのでそのあたり残りの配信期間にぶん回します!!!!!!

 

まずは大千秋楽まで皆さん本当にお疲れ様でした!!

充実した秋でした!!

 

 

 

 

 

 

ミュージカル『スリル・ミー』2023/09/09

9/9スリルミー木村(私)前田(彼)ペアについて

1公演ごとペアごとに私と彼の人生は違うものだと思うので、300人に満たない証言者の一人としてあの夜の話を少しだけ置いておく。

 


応援している人が約2年前に出演したいと言っていた作品スリルミー

この作品を初めて観るキャストが好きな人であることを嬉しく思う。

初日を迎えて感じたものとこねくり回してあれこれ考えたその夜、次の日、その次の日の考えは定まらなかった。

元々達成くんのお芝居、役作りは日々変化する(決してブレてるわけではない)し、今作はより「次はどうなってるかわからないぞ」と思った。

 


むしろ木村前田ペアは「こう!」とひとつに絞ってしまうのは彼らの目指したところではないのでは?とすら思う。

 


普段ななかなかブログとしてまとめるのが遅いが今回も同じようにしていたら損失が大きいだろうなと思いまして。 


何せ座席数が少ない。

300人に満たない座席に座る権利を得られたのなら何か残さねばと思わずにはいられなかった。

彼らの生きた姿を証言しなければ。

 


あれこれ書きたいことは沢山あるけどこれを書いて眠って起きたらその日に2回目の観劇になるのでどうしても文の乱れを無視してでも残したい(なお今は電車の中)

ほぼTwitterからのログ。

突然話が飛びまくるので読む際は勢いだけを感じてもらえたら。

 

 

 

 


スリルミーは実際に起きたショッキングな事件を元にした作品ということで実在の事件をざっくりとは見てから挑んだ。

でも見終わったら倫理観は別として演劇として最高に面白い。

ダメージを受けるかなと思ったけどその点も自分の中では受け止めてるけどどちらかというと達成くんの芝居という雷に撃たれて謎の高揚感があり、周りと比べても自分のテンションがおかしくなってた自覚がある。

ネタバレ見たくないので本当にふんわり。

木村達成さんと前田公輝さんのことしか書かないので以下私は=達成くん、彼は=公輝くんとして書いてます。

 

 

 

 

 

 

暗闇の中現れた私の足取りは重く、青白い光の中私が話し始める。

老けた声を出す私を観て「この人はいったい誰だ?」と思った。達成くんである。

 


役者というものは何歳にでもなれるものだとは思うけど、達成くんがしっかり歳を重ねた男性に見えてびっくりした。

青白いライティングも相まって白髪混じりの、贅肉がついた中年の男性に見える。

 


私が語る過去回想、スリルミーが始まった。

 

 

 

彼役の公輝といえば天てれで見ていた男の子のイメージが強かったので発表当初もすごく驚いたし、達成くんより年上なことにも驚いた。

現在の公輝(くん)の写真を見た時も柔らかさはさのままに爽やかでかっこいい青年になっていてびっくりした。

生で見る彼、すらっとしていて顔が小さくて板の上では鋭い視線がかっこよい。

滑舌も良いし声が良い!歌い方が好き!

達成くんとのデュエット時の相性が良い!

 


とにかく時間がないので色々すっ飛ばして書くけど、

この2人のバランスが最高に好きだった。

 

 

 

楽曲を手に取ることもなく舞台としてのストーリーもあまり触れないでおいてなんとなく『私』という人は愛に狂い、執着を見に纏い、目的を果たす人のイメージがあったけどスリルミー初の自分の達成私への初見の感想は

『天才だったのだ』という感じだった。

 


イメージの問題でもあるけど彼に振り回される私と私を振り回す彼、

見た目の印象も私の方が小さくて臆病で可愛らしさがありそうだと思っていた。

木村・前田ペアは身長が逆転しているし、声が似ていることもあって達成私と公輝彼は公輝彼がどれだけ拒んでも運命共同体で声色も相まって人生も人格も溶け合う運命だったかのように思える。

 

 

 

見終わった直後はハッピーエンドに見えたし私が心底彼を愛していて、彼もまた自覚はないけど私のこと好きだったのだなと思ったけど、考えていくうちにだんだん印象が変わってきて。

 


傲慢でサディストで自分を唯一無二の超人だと言って振る舞って言葉の鎧に固まってしまっている彼はそんな振る舞いをしても悪びれることなく私に向かって「そんな俺が好きだろう?」と言うのが印象的。

『そんな彼が好きで止められなくて哀れで愚かで言うことを聞く彼が好きな私を演じてる』ように見えた。

それでも達成『私』の意識の中では別に演じてないというか…

 


『彼の求める私を演じている』のではなく『彼の求める私で在る』

生き方そのものという感じなのが怖くて、嘘のない芝居を大事にする人が境目の見せないそういう生き方を板の上でしてくれることが良かった。

 

 

 

木村・前田ペアは

超人で在りたい父の愛に飢えた凡人の『彼』と

そんな『彼』の欲求を満たすため頭は良いが思考は普通で臆病で支配されたい側に見せていた天才の『私』に見えた。

 


公輝彼のこと『凡人』と書くと批判に見えそうだけど、序盤は圧倒的強者で表情も鋭いのに後半の髪下ろしたあたりから逃げ出したくて仕方ない絶望感と恐怖の顔が大変良かった。

後半が彼は、彼こそは凡人だった、愛に飢えた青年だったと思わずにはいられないのが公輝彼だったなと。

 


飢餓感の強い人間の一番求めるものを与えることに喜びを感じるのが達成私で、私の方が『与えられてる』『求めてる』『受け身』の印象を強く持つけど、強く出る彼の気分を良くするための行動ででもそれをナチュラルにやってるんだよな…

 


とにかく公輝彼に後半は髪下ろそうって言った人にボーナスあげて欲しい。全力でありがとう。

 

 

 

良し悪しは別として人を支配することというのは気持ちが良いものなのだと思う。

だから人はそれに魅了されてしまうのだと。

人を支配して自分こそ特別で頂点であると確信できたら最高の気分になるのだと思う。

だからそういう幸せを彼に与えてあげていたんだよ、僕こそが超人なのだからというような私

 


公輝彼のこと超人になりたかった凡人、父の愛に飢えてるせいでどれだけ強者側の振る舞いして他者を支配してるように見せても結局内側何も満たされてないから、だからこそ達成私が「支配していると思わせてあげて満たすことで支配する」の、持ち味が効いてて最高。

 


殺人なんて犯さなければ二人は幸せになれたのだろうかと考えたけど、私は彼に「与えてあげている」と思ってたけど公輝彼の満たされないものって多分達成私のあんなやり方では一生満たされなかったんじゃないかなとも思うし、そもそも達成私は止める気さらさらなかったよね。

子供を殺してしまったことだけは後悔しているし反省しているけど、彼の欲望を満たすことが自分の欲を満たすことになるし、99年、永遠一緒にずっとスリルを味わいながらいられるなら一緒にいる場所なんてどこでもいいとすら感じた。

だから二人が罪を犯さなかったなら、というルートは存在しないんだろうなと。

 

 

 

 


私はあくまで信用できない語り手だと思うが、(実際の事件でも罪をなすりつけあってた)木村・前田ペアにおいて効いてくるのが容姿や声などふとした時に似ている所があることだと思う。

顔タイプは全然違うのに板の上にいると混ざり合うというか、歌ってる時は特にそうなので私と彼の言ってることが私とどこかで入れ替わっていたり(主張のずれなど)してそうだなあと思った。木村私のあまりのナチュラルっぷりに全部信じてしまいそうなんだけど。

 

 

 

木村私は天才だったと言ったけど、それはあくまで木村私の独白のを見たらそう思うけど本当にそれは『私』なのか。

実際に起きた事件だからこそいろんな点を事実とは変更してエンタメにしているとは思うのだけど、ニーチェの思想は実際には私、スリルミー内では彼に変わっている点や『私』と『彼』というわざわざ名前でなく呼ぶ点も相まって本当に私なの??と疑いたくなってしまう。

 

 

 

thrill  meの日本語訳は「私を愛して」だと思っているのだけど(だから歌だけど台詞のスリルミー!にもすごいくるものがある)

思ってたけど木村前田ペアはピュアさもあるし…

 


公輝彼は達成私のこと、無意識で好きだけど彼の一番の執着は父親に愛されることで最も消えて欲しいのは弟で彼の最も執着する人はその二人の方が上で私はそれより下だと思う。

だから弟を殺そうといったとき、身内は疑われるからやめようとかいう問題以上にこのまま彼が彼の手で弟を殺してしまったら弟への執着は一生のものになってしまうから、何の接点もない適当な子供を選び、対象をすり替えたのではないか。

 

 

 

ピュアでハッピーエンドな印象を受けつつ、

達成私は公輝彼のことが丸裸で好きなのではなく、公輝彼が私を見る視線が好きなんじゃないの?と思ってやっぱりタイトル通りthrill meはthrill meなんだろ、みたいなことを考えて99年経った。

 

 

 

 


達成くんのお芝居は意図的にここは気持ちがぐっと入った!みたいなスイッチがあることが多いと思う(よく観たらそれが毎回違ったり、明確だったり言葉に言い表せないんだけど最高なの!)のだけど9/9スリルミーでは本当アハ体験(語彙力どないなってんねん)だったんだよわざと見せない感じがさ…

 


あと多分上手は彼の表情の方が見やすい気がするので下手から見たら印象違うかもしれない。

 


毎回達成くんの演じる役を見て、どう考えても達成くんの演じる役(キャラクター)が悪いのに達成くんのお芝居が最高なせいでこちらが必死に倫理観を崩さないように努力したりそれはそのキャラが悪いよって時も達成くんが演じるその役はピュアで真っ直ぐで愛があるから絆されてしまうのどうにかしたい。

 

 

 

それでも元々題材が題材なので、エンタメとして面白くてもこの事件を絶対に肯定することはしたくないと思っていたし、この手の作品は傷ついた人がいることを忘れずに受け止めると決めているので今後も線引きは気をつけていきたい。

 

 

 

さて今夜の私と彼を観てまた何を感じるかを楽しみに劇場へ向かう。

ほぼTwitterログなのでもっと書きたいことをしっかり書けたらまとめるかしてこれは消します。

でもひとまずは9/9の夜の衝撃をここに置いておく。

 

木村達成10周年ソロコンサート-Alphabet Knee Atack-ありのままの感想

早いものでコンサートから2ヶ月!?なかなか投稿できずもうWOWOWさんの放送日になってしまいました。

改めてまして木村達成さんデビュー10周年おめでとうございます!!!

 

木村達成10周年コンサート-Alphabet Knee Atack-

日程:12月29日 〈ゲスト 加藤和樹

   12月30日 〈ゲスト 柿澤勇人

   MC 川久保拓司

会場:ヒューリックホール東京

 

12/29

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12/30

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顔の良すぎるポスター&サインf:id:tmktmk_pachi8:20230218021900j:image

 

いつかソロコンサートを開催して欲しいという夢が叶った2022年

最高の2日間、Gift For Youも併せたら祭り!祭り!祭り!の最高の3日間でした!!!

 

ざっと曲順につらつら書きますが、達成さんを含め出演者さんたちの言葉はだいたいニュアンスです。放送見て全然違うじゃん!となりませんように。

 

♪バンザイ〜好きでよかった〜/ウルフルズ

イェーーーーーーーーーーイ君を好きでよかったーーー!!!!!

このままずっとずっと死ぬまでハッピーーーー!!!

バンザーーイ君に会えてよかったーーー!!!

 

あまりにヲタクのテーマソングすぎて一曲目にして感想がここに詰まっとるがな(完)

達成くんの出演作を見るたびバンザイ〜好きでよかった〜/言葉にできない/もしかしたらが流れるヲタクです。

 

バンドの方々が登場した後、暗いステージに静かに登場したあの影は木村達成

最初まさかのアカペラで「いぇーーーい」

原曲は最初の「イェーイ」のあとすぐ「君に〜」と始まりますが、何度か「イェーイ」と遠くまで音を確認するかのような叫びにこれから何が起きるのだろうというワクワク感に襲われました。

「ラララ 二人で」の時のピースサインが可愛い!

2人〜とつく歌詞にはピースサインを飛ばして(にぎにぎして)いて尊い〜〜〜

 

「本当スケベ」の歌い方が悪戯っ子のようで可愛くて可愛くて…

 

「だからベイベー ベイベー そばに そばに そばにおいでよ」が

「だからベイベー ベイベー 蕎麦に 蕎麦に 蕎麦においでよ」に脳内で一瞬変換されてしまったことについては謝罪します。グッズに蕎麦が出たせいですよ!!w

 

サウダージ/ポルノグラフィティ

冒頭は2曲続けての歌唱

事前告知があったセトリは3曲だけだったので(うちひとつは大人の事情でなくなりました)、初日は何曲ほど歌謡曲歌うのかとかそもそもミュージカルナンバーとは混ぜるのかとか何もわからない状態でしたがサウダージが来る可能性は微塵も想像していなかったのでや、やられたーー!!

ファンは名乗れませんが世代だしやっぱり盛り上がるしかっこいい曲ですよね。

ロックな歌唱もかっこよすぎる、達成くんの遠くに届く歌声が大好きなのでポルノグラフィティさんの楽曲はよく合いますね〜〜

ラスサビの「あなたのそばでは〜」の転調が最高!!!!

ちょっと大人でかっこいい面が押し出される時間でした!

 

 

MC

ペンライト について

司会の川久保さん「ペンライトはこんな風に使って欲しいという希望があるって聴きましたけど?」

達成くん「いや特にないっすね。好きな色にしてください」

イヤナインカーーイ!て感じですがそこも達成くんらしい。

そもそも役者さんのコンサートにペンライトって必要なの?と思わなくもないんだけどそこは大事な収入源だしあとやっぱり満天の星空のような景色を届けられるかのような光景を見たらやっぱりあってよかったなと思いましたね。

達成くんのイメージカラーといえばこれ!みたいなのが私はあまりないのだけど、何でもこなせるしひとつに絞られないのが良さだなと思っているので。

その上で使い方は好きにしてねと任せるスタンス自体がそもそも好きです。

でもある程度この曲はこのカラーのイメージ、とかミュージカル曲は特にイメージしやすかったりあとはバックライトの色に合わせて振ったりしてました。(まあそのバックライトの色も変わるんだけどね)

 

2日目はせっかくだから色の指定しようかなということで会場がピンクに!

 

また後日物販決定のビッグタオルの宣伝も

「僕がステージで汗拭く用に作ってもらいました〜。だからみんなは買えないんじゃないかなぁ」

「それが買えるんですよ〜〜」

と物凄く茶番だったけど初日のみならず2日目もずっとぼける達成くんがカワイイ

 

ビッグタオルをぎゅっと握って次曲歌う姿も可愛すぎてキュン〜〜〜〜

(販売期間中に完売して買えませんでした悲しい…)

 

 

君は天然色大滝詠一

ジャンジャン、ジャジャン♪というイントロでドヤ笑顔振りまく達成くんが可愛すぎて〜〜〜!!!

達成くん専用に作ってもらったタオルをふりふりしてるのが本当に可愛くてですね……

なんか振り方が子供みたいで可愛くて可愛くて…

でも歌声は甘く優しく柔らかくてびっくり

原曲も透き通るような浸透性がありますが、達成くんの歌声もとっても心地が良かった…

「くちびるつんと尖らせて」で唇をつんと尖らすのかわいすぎませんか…

 

ギザギザハートの子守唄チェッカーズ

生でこの曲聴くの初めてだったけど(だいたいそうなんだけど)生バンドだとかっこよさ増し増し!

この曲はもう達成くんのイメソンというか木村達成さんといえばみたいな彼を体現してるといってもいいくらいハマってるんだけど、生で歌った時に映える選曲だなぁと。

これからも丸くなるな星になれ!が詰まってる一曲を聴けて満足でした!

 

 

ギザギザハートと次曲の勝手にしやがれあたりのかっこいい昭和歌謡曲、初日は歌唱時の手振りとか動きがまだ慣れていないんだなあ…というのが伝わってくる感じでしたが、2日目はそのあたりよくなっていた!ノリノリ!

 

 

勝手にしやがれ沢田研二

FC配信イベの時にも披露していた達成くんといえばシリーズ

スタンドマイク持ち出してきた時点でアーーーッッッと身構えたヲタクは私だけではないはず。

配信の時点でもかっこよすぎてしんどかったのですが、最高ビジュアルでレザーの衣装にごついアクセサリーに生バンドでバキバキのライティングに包まれて歌う木村達成勝手にしやがれ

これが最高と言わず何を最高と言うのか!!

 

 

♪ラヴイズオーバー/欧陽菲菲(ゲスト:加藤和樹

ここでゲストの加藤和樹さんの歌唱タイム

今回ゲストの方には達成くんから好きな歌謡曲リクエストしたそうなのですが、和樹さんにラヴイズオーバーをお願いするセンス信頼100点満点!!!!!!

和樹さんの漢らしく、しかし甘く切ない声で聴くラヴイズオーバー、五臓六腑に染み渡る…

(私は和樹さんのこと詳しくはないのですが)悲恋の申し子だと思っているので大人の切ない恋を語るように祈るように歌う和樹さんかっこよすぎ…。

 

間奏でペンライト振りに来る達成くん世界の弟すぎて可愛かったなあ!!!

 

 

宇宙刑事ギャバン串田アキラ(ゲスト:柿澤勇人

ゲスト発表あったときにもしゲストがいるならよっぽど予定がつかない限り(噂によると和樹さんは3人はいるらしいから予定つかないことはないらしい)和樹さんだろう!と思っていたのですが二人目にかっきーさんがいらっしゃったことにびっくりしました。

WSS3で共演予定で、稽古はしていたけど上演は叶わなかったのでそこまで仲良くなっていることに驚き

かっきーさんに来れるもんなら実家に来てみろって言われて本当に行った話好きすぎるwww

人柄がよくわかる雰囲気でかっきーさんを生で見るの初めてだったけど(gift for youで見てるはずなんだけどなあwww)

なるほど達成くんと合う人なんだなと伝わってきましたww

 

『今回ゲストの方には達成くんから好きな歌謡曲リクエストしたそうなのですが』

かっきーさんにも和樹さん同様にリクエストお願いしたのに全部却下されて俺はこれを歌う!と持ってきたのが宇宙刑事ギャバンらしくwwww

もうこれ聞いて達成くんと合いすぎるでしょwwwwwとなりましたw

宇宙刑事ギャバンと曲名言った瞬間の会場のどよめきたるやww

 

ふわっとタイトルは聞いたことあったけど曲知らなかったので始まったらこれが熱血ソングだけどかっこよくて!!!!ww

かっこよすぎてペンライトのノリもものすごく息合ってのでは?!と思いましたwww

 

達成くんも「ずるいよこれ〜ww俺も歌いたい」と言っていたので次回以降のソロコンか配信などに期待してますww

 

♪カブトムシ/aiko

今回のソロコンで僕が歌う唯一の女性シンガーの曲で、ジャジーな雰囲気で歌いますと紹介された曲

知ってる曲のはずなのに最初あまりにもいつもの達成くんの歌い方とは違くてか、カブトムシ…カブトムシだよね?!となりました。

 

達成くんのよく通る濁りのない透き通った歌声が大好きなのですが、喉を絞ったような声?専門的な知識はないので上手く言えないけどカブトムシの歌い方はいつもと違くて良い意味で眠りを誘うような気持ちの良い歌声で感動しました。

「生涯忘れる ❝こと❞ はないでしょう」のアレンジ?が最高でした

音源くれ〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ドライフラワー/優里

某番組で歌ったらリクエストがもの凄かったらしいのでやっぱり歌っての声がでかいほうが勝つんだな?!
ノートルダムの鐘歌ってくれ!!!!!!!!!なあなあ!!!!!!!!

 

達成くんが某番組で歌うまでフル聞いたことなかったけど達成くんもこういう現代っぽい曲聴くんだな…とかそういうことで頭いっぱいになった笑

サビの高音、スパーン!と抜いてくれるのがやっぱり最高だなあ、とにかく美しかったです。

 

白い恋人たち桑田佳祐

クリスマスはすぎちゃったけどそんな気分の冬の一曲があってもいいんじゃないかなと思って選びましたとのこと。

カブトムシの時も思ったけど、aikoさんや桑田さんなどの特徴のある歌手の方々の曲を歌ったときに達成くんのようにクセのない真っ直ぐな歌声の人はその人の色に染まってしまうイメージなのですが、バンドのアレンジもあってか今の達成が歌うと「木村達成さんのこの曲」のように自分のものにしてるのが流石だなと。

 

 

♪Waving Though A Window/Musical 『Dear Evan Hansen』(ゲスト:加藤和樹

ここからはミュージカルソングのターンということでディアエヴァンハンセンより。

和樹さんは「10周年を迎えるたつなりとそのファンの方々に贈りたい」と選んでくださったという一曲。

達成くんだけでなく私たちファンのために〜と言ってくださる和樹兄貴の優しさが溢れてる…。

ラヴイズオーバーのしっとりとした歌唱とは違って疾走感の強いライブ!らしく、観客を巻き込んでのパフォーマンスは流石でした!

和樹さんのこの一曲があったからこそ、2日目の達成くんの歌唱時の手振り等が初日よりも思い切りがあってより良くなっていたんだろうなぁと思います。

 


デスノート/ミュージカル『デスノート』(ゲスト:柿澤勇人

ジキル&ハイド(Gift For You)→ギャバンデスノートのギャップで風邪ひくのでは??笑

いやもちろんギャバンも熱くてかっこよかったのですが、ミュージカルソングパートではこの曲がかかった瞬間瞳の色が赤に染まったような、ギラっとした輝きを放っていたのが忘れられません。

WSS本当に観たかったなぁ〜😭

 

 

衣装チェンジしてネイビーのかっちりめなスーツに身を包んだ達成くんはシャンドン伯爵を思い出すようなスタイルでした!

ミュージカルパートの世界に繋いでくれてありがとうございますとお礼を言いながら自身のミュージカル楽曲パートへ。

 

 

♪映画みたいに/ミュージカル『四月は君の嘘

リクエストしないでも今までの出演作はメドレーでも版権の許される限りやるだろ!と思っていたけど、(ダメなヲタクなのでリクエストしそびれましたが…)

振り返ってみるとまさかの自分が演じた役での曲はこの曲ひとつのみでした。

コンセプトがこれからの未来を届ける、だったのが本当にそのまま…

 

最も記憶に新しいミュージカル四月は君の嘘

君嘘はコロナのない順番通りの世界だったらたつなりくんが初主演になる作品で、思い入れも強いです。

CD収録のない曲を…とも思いましたがこの曲の柔らかく陽の光に焦がれつつ諦めような切ない歌唱、気持ちが乗っていても歌い上げすぎないのが素晴らしいのですがコンサートでバンド形式だとまた一味違って素敵でした!

 

 

MC

達成くんが尊敬する役者さんといえば?で井上芳雄さんのコメント動画!

コンサート来てくださいよ!には「仕事納めしてるからね〜」といいつつ(年末テレビにも出てましたよねww)コメント動画を流してくれるとは〜!

1日目と2日目でちゃんと内容も違ってありがたかったです!

初共演のエリザベートの話、プロデューサーズ、グリブラ公開稽古の話など懐かしかったしルドルフの写真ーーーありがとうございました!!

 


ここのMCだったかな?

達成くんにやってみて欲しい役や作品について和樹さんは崩れ落ちていくような役が合うと思うとのこと。(全力で同意)

一番嬉しかったのは「達成にできない役はないんじゃないかな」ですね。

役者としてこんなにも嬉しい言葉はないんじゃないですかね…。

2022年の達成くんは自分がその役をやる意義みたいなものを模索してるのをファンにも見せてくれていたので、あ〜〜先輩にこんなふうに言ってもらえて…と。

ところで具体的に言うと「ファントムのエリックとかいいんじゃないかな、見てみたい」とおっしゃっていて

 

和樹さんヲタクたちのツイート見てるーーーーーーー?!!?!!!(見てません)って沸いた。

 

ファントムのエリック、本当にいつか必ず観たい…頼むよぉ…クリスティーヌとシャンドンがキスしてるの見ちゃって絶望して歌ってくれーーーーー!!!!!!!!!!!!

床に這いつくばって泣きながら歌ってくれーーーーーーー!!!!!!!!!

 

かっきーさんはシェイクスピアとか、達成は泥臭いのがいいんじゃないかなぁと仰っててそれもハイ、引き続き観たいです。

 

でもでもそろそろハッピーミュージカルも観たいですが????

 

♪最後のダンス/ミュージカル『エリザベート

エリザベートの話が出てきて和樹さんと闇が広がるやるかな〜〜??キャッキャッとか思っていたら…

 

まさかの

まさかの最後のダンス!!?

 


2019エリザベートを観た時は「いつかフランツをやってほしいなあ〜」と思ってました。

ルキーニも好きなので観たい……トートはちょっと考えてなかったけどJTRの頃あたりには「トートもやってほしいな?!!」と夢を抱くようになってましたが、まあそれは妄言だしコンサートとかそういうところで聞いてみたいけど流石にもう少し歳を重ねてからだろうなーと思っていて。


そしたらここで!???

しかも最後のダンス?!!!!!

 


初日も良かったけど圧倒的に2日目が素晴らしかったです!!!!!!

初日は全体的に間奏とか、歌ってない間はどういう風に過ごしていいかわからない…かっこつけすぎても…なのが伝わってきて最後のダンスも多分役として入り込んだらこんなもんじゃないだろうと思っていたらそういう「もう少し先の考え」みたいなのをことごとくすぐにぶっ壊しにきてくれるんですよね木村達成さんという人は。

 


ライティングの赤を味方につけ、見た目は紳士な衣装なのに黒い羽が舞っていたよ…

後ろにトートダンサーいたよもう…むしろ私がTDになるよもう…

 


2日目の熱量は圧巻で、あ、これが所謂ショーストップだわ…という状態になってました(なってましたよね?!!!!!)

最高すぎるいつかトート閣下やってくれませんかーー!!??東宝の偉い人ーーーー!!!!!!!!???

シシィが手に入らなかった最期の瞬間のお芝居をどう演じるのかとか観たすぎるーーー!!!!!

 


♪明日への階段/ミュージカル『ルドルフ・ザ・ラストキス』

ルドルフ繋がりでの選曲

日本では芳雄さんしか演じていないので揉みがいがありそうだしいつか出演したいと言っていたルドルフ・ザ・ラストキス

 

作品自体を観たことはなくて歌だけ知ってる状態でしたが、

2019のルドルフ像を観ているからこそこの楽曲への説得力が「理解る!」

 


達成くんのルドルフはあと一歩で革命を成功させそうな勇ましさがあったと思っています。

父に寄せて作ったというルドルフも反発するも生き方がシシィに(特に愛希さん)似ていて強い生命力がありながらも折れる時はポキッといってしまうところなど…。

見た目も役作りも含めて強く力強く真っ直ぐ目標に向かっていく様が「ルドルフザラストキスのルドルフ」にも通じそうで感慨深かったです。

ルドルフザラストキス再演の際はぜひ木村達成さんをー!!!偉い人ーーー!!!

 

 

 

♪Go The Distance/ミュージカル『ヘラクレス

いつか絶対歌って欲しかったディズニー楽曲のひとつです。

もう告知があった時点で優勝が決まってた!!!!

ちょっと曲かかり始めで?だっけ?

「やっぱり(ミュージカルといえば)ディズニーの曲も必要でしょ」と。

もう一音聞いて脳内で叫び声を上げていたよ!!!!

日本語と英語どっちかな〜日本語藤井フミヤさんだしそっちかな〜と思ったらそうでしたね!

 

原曲の方を歌唱してるのがロジャーバートという方でプロデューサーズカルメンギアを演じていた方なのですが二日目には達成くん本人も「僕は彼が演じた役を演じたこともあるんですよ」と言及していて沸きました。

 

良すぎて何も言うことが出てこない。

未来に向かって歩み続けるまさに今の達成くんにピッタリな曲だなあ。

雲の中から光が差すように達成くんの歌声は劇場の奥まで届くのでまさに君がヘラクレスだよ…。

 


いつかターザン、アラジン、ノートルダムあたりは必ず歌ってくださいHSMもね〜〜〜〜〜!!!

 

 

ディズニーの偉い人ーーー!!!

ディズニーミュージカル新作アニメーションの吹替に是非木村達成さんをーー!!!

新作アニメの方で頼むよーー!!!!!!!!!!!!!!ディズニーの偉い人ーー!!!!!ディズニーのショーパレで達成さんの声が流れる夢を叶えてくれーー!!!!!!!!!!!!!!!!パークで泣きながら酒飲むって決めてるんだよーー!!!!!

頼むからディズニーの吹替やってください、私の夢です。

 


♪We Can Do It/ミュージカル『プロデューサーズ』(川久保拓司木村達成

川久保さんがニヤニヤしながら登場してのプロデューサーズ

グリブラでも一度歌っていましたが生のたくじ&たつなりは初めてなのでお芝居しながら歌ってくれるの最高〜〜〜!となりました

グリブラでの川久保さんの暴走具合からMC決まった時最初はちょっと不安だったのですが(失礼)紳士で進行通り進めようとしてくれてましたね。

肝心の達成くんが台本通りにやらなかったけど!!w

「え?」「え?」と止まるところ、本当にえ?と言い合ってるみたいでそわそわしながら笑ってしまった(笑)

床に寝そべってバタバタしちゃうところが可愛くて大好き!

 

達成くんのカルメン・ギアは明るく楽しくファビュラスな伝説だと思っていますが、レオもいつか観てみたいよ~

マックスとレオが最後ネオン街に消えていくところ、2020年プロデューサーズの時も千秋楽が近くなってきたら二人の関係性含めて泣いていたのでそれを芳雄さんマックスと肩組んでネオン街に消えていく達成ポルド・木村・ブルームを観ることが出来たら関係性含めて号泣待ったなし…!!

 

 

♪こんな夜が俺は好き/ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』(加藤和樹木村達成

この曲は和樹さんがゲスト持ち歌として歌ってくれるかなと思っていましたがまさかデュエットになるとは…!

面白おかしいWe Can Do Itのあとに何やらゾクッとする空気と共に、しかし静かに忍び寄る影は衣装チェンジした加藤和樹(さん)!!!!!

ダークな衣装と空気感と瞳の色でこれは…久しぶりだなぁ!!!!

ジャックザリッパーが始まるぞ!!

 

「こんな夜が俺は好き」はジャックの持ち歌ですが、それはつまり=ダニエルの心情なわけで

「つまりこれはダニエルが…!!やっっば!!!!達成くんもいつか歌って!!」と散々暴れていたので和樹さんとデュエットで聴けるとは…!(碓井菜央さんもエアーで召喚したのは私だけではないはず)

達成くんはダニエルを演じるのが相当しんどかったと言っていたし、入れ替わりソングでジャックを演じる際は思いっ切り出来て最高!とも言っていたので、思いっ切り歌える曲で気持ちよさそうだったな~と!(更に役を纏っているわけではないので)

 

 

舞台では月に照らされ獣が鳴く~のところで狼のような獣が鳴くところを1番は和樹さんが歌いながら

「ワオーーーーーーン!!!」と狼のごとく叫んだのですが、

達成くんがそのあと

「わおーーん!!」と叫んでいたのが子犬のようで可愛すぎましたwwww

これクールな曲なのにめっちゃしっぽブンブン振ってるやんwwwww

獣じゃなくてけものっていうかもうそれは人懐っこいわんちゃんだよwwww

というかよく考えたら2番の「虚しさ抱いた 亡霊たち わおーーーん!!!!」ってなんだったのかwwwww

嬉しさ抱いたわんちゃん達だよwwww

 

あと制作発表のときの和樹さんのスクラッチの件を今回も再現してたの面白過ぎてかっこいいのにかわいくて面白かったww

 

最後の地獄の~~お~~↑↑が最高だったこんな夜が俺は好き(byヲタク)

 

ジャック・ザ・リッパーの曲はコンサートというか、ライブパフォーマンスで歌ったとき映えますね~ぜひまた劇場でも観たいので再演待ってます!!

 

そしてゲスト歌唱は2曲なのにJTRのためにジャックみのある衣装を用意してくれたかーくんさん愛にあふれた大天才!!!本当に本当にありがとうございました!!!!

 

 

♪世界の王/ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』(柿澤勇人川久保拓司木村達成

かっきーさんとなら世界の王歌ってくれないかな~と思っていたけど川久保さんも入れてちょうど三人!嬉しい~!

ここはペンライトもいいけど(もちろん青)手拍子をしろと身体に刻まれていた会場(笑)

川久保さんに向かってパリスーー!フゥ~~!!みたいな感じで煽ってるのかわいかった。

2日目に向かう直前に達成くんのベンヴォ―リオが大好きだ!世界の王のダンス最高ですよね~~って話を散々していたので振りを少しやってくれたのが最高だった!!!

私は達成ベンヴォの「♪自分たち~が」の「たち~が」の歌い方と振りが最高に好きだった話は語り継いでいきたい。

 

 

♪ありのままの私/ミュージカル『ラカージュ・オ・フォール』

これは夢なの?

夢じゃないよ!

醒めないで欲しいいいいいいい!!!!!

 

前々日にGift For  Youでアンヌと腕を聴けて死ぬまでハッピー!状態でしたが、コンサートでもぜひ聴きたいと思っていました。

ミュージカルパートに入った時点で驚きの連続で、ここでも自分の演じた役ではなく…とのことで最初砂に刻む歌かと思ったけど(こちらもいつか聴きたいなあ)

まさかまさかのありのままの私!!!!!!!

達成くん、君は永遠の驚きだ!!!!!!!!!!

 

もうありのままの私って分かった時点で泣きまくってたのでらーらーらーららーらー言葉に…できない…あなたに会えて~本当に~~~~よかった!!!!!!!(号泣)

 

ペンライトの色をあえてあまり統一させないで好きに使ってくださいと言ったり、

白は何色にでもなれるからと言ったり、俺は俺だからと言っている達成くんが好きだ。

 

和樹さんが達成は「雑草のような」と言ってくれたのが物凄く分かるし嬉しかったのだけど、ラカージュでいうところのガラス玉の話を思い出したよね…。

ガラス玉は内側がたくさん傷ついているとよく光る~というのをラカージュ好きな方のツイートで見たことがあるのですが、まさにそれというか。

ダイヤの原石という言葉の方がドラマティックだけど、雑草魂とかガラス玉という方が達成くんっぽさがある。

 

1日目は市村正親さんのアルバンをひしひしと感じる歌唱で魂が震えた。

自分の太鼓叩いて進む うるさきゃ逃げて!の手を払いのける仕草など…。

最後のダンスも初日より2日目が物凄かったけど、ありのままの私も2日目は完全に木村達成のありのままの私になっていて、まさに自分のものにしていたのが凄かった。

 

 

2018年の頃は関係者からも将来ジョルジュが見たいと言われていたし、私もいつかジョルジュを演じて欲しいと思っていたけど、2020年にプロデューサーズカルメンを演じてからはザザも観たいなぁと思うように。

 

達成くんはこのコンサートで未来を届けますと言っていたけど、あんなに今を生きるを擬人化させたような人が近い将来だけでなく本当にずっと先の未来まで見せてくれるとは…。

 

ありのままの私の歌詞がとても良く合う。

「ありのままに嘘をつかず生きてきた

自分の太鼓 叩いて進む うるさきゃ逃げて」

 

私は達成くんがインタビューやイベント等で読み手や観客を指すときに「ファン」という言葉をあまり使わずにあくまで「お客さん」という言葉を使うのが好きなのですが、そういうところはやめてよお情けやお世辞なんてに通じるものを感じる。

 

過去FCイベントで言い訳ではないことは「言い訳みたいに聞こえますけど」と話してくれるけど、本人的に本当に言い訳になってしまうことは「これは言い訳になるから言わない」と言っていたのが大好きで、「ありのままさ 言い訳はするものか」だよね。

 

達成くんがどのお仕事についても(もちろん中には悔しくて大変だった作品もあると思うけど)今の自分に出来る事は全てやったと言ってくれるところは達成くんの大好きなところのサビです。

「一度だけのこの人生 自分のカードは自分の手でまく

どんなカードが来てもいい そうよ私は私よ!!」

 

ありのままの私の歌詞のすべてが達成くんの今まで歩んできた道の核であり、これから先の人生の核でもあるよね。

走馬灯のように今まで観てきた達成くんの役者人生を思い出してこの歌詞にリンクして涙が止まらなかった。

達成くんの瞳もうっすら潤んでいるように見えてさらに泣いた。

 

正直昔は達成くんは突然役者をやめてもおかしくないという漠然とした不安がずっとあったのだけど(マイナスな理由ではなくどこでも輝ける人に見えたから)

この先の役者人生も俺は俺!をモットーに役者人生を駆け抜けていくのであろうと改めて思ったしこの先も達成くんがずっとずっと好き。

だからこれからもささやかではあるけれど応援させてください!!!

 

 

1日目はありのままの私の直後に撮影タイムだったけど、余韻に浸りたくてどうか2日目は余韻をください…と言っていたら2日目は順番変えてくれて助かりましたありがとうございますスタッフの皆様!!!!

 

 

また逢う日まで尾崎紀世彦

締めの尾崎日替わりその1

てっててれーれれ♪ズンッ♪

他曲でもイントロのテンポが良くて、それだけでも達成くんのコンサートだったな~(笑)となるセトリでしたね。

優しいメロディだけど、この曲の歌詞って結構切ないですよね。

でも寂しいけど達成くんが満足そうに歌っていたし、また逢える時が必ず来ると分かっているから寂しくなり過ぎずに終われたなぁ。

 

♪15の夜/尾崎豊

締めの尾崎日替わりその2

一番最後が「また逢う日まで」の方がコンサートの終わりっぽかったのではとは思ったけど、コンサートっぽさよりも木村達成っぽく終わらせた印象の日替わり曲。

尾崎豊さんの曲は世代ではないし、特別好き!というわけでも詳しいわけでもないけど達成くんといえば~の曲のひとつだったし達成くんのいつまでも尖っていたいという気持ちが乗っかてくるラストだし、「俺は俺」「ありのままの私」「僕が僕であるために

全編通して達成くんの生きざまを浴びることが出来たし、しんみりしました。

 

というわけで最高の年末の備忘録です。

達成くん初めてのソロコンサートお疲れ様でした!

参戦したフォロワー様各位もお疲れ様でした!

心臓吐きそうになりつつ感動を共有してくれる人たちがたくさんいて楽しかったし、達成くんのおかげでこうした縁にも恵まれたので感謝してもしきれません。

 

ミュージカルに出演していく以上、いつかソロコンサートをやってほしいと言い続けていましたが10周年を迎えたこのタイミングで開催してくれて本当によかったです。

以前塩田先生の配信番組に出演した際に「自分はまだまだだし、どうせ出るなら自分が出たミュージカル曲で勝負したい(ニュアンス)」と言っていた達成くんがコンサートをやろうと決めてくれた上でまだ演じていない作品、役の歌を歌ってくれたのが嬉しかったなぁ。

私も塩田先生の番組見るまでは達成くんと同意見だし、武器をそろえて戦いたいというプライドが好きだと思ったし、誠実だよね。

そんな達成くんに塩田先生が言った、

「まだまだだからこそ持ち歌でない曲を歌ってみれば世界が広がるよ(ニュアンス)」という言葉はきっと考えに変化を与えたと思うし、私もその当時いつかコンサートに出た時はまだ自分のものではない武器を持って歌って欲しいなと思ったし、それがニーアタに詰まっていたと思います。

 

 

 

 

この先の未来もたつなりくんが楽しいと思い、たつなりくんらしく輝ける作品に出続けられますように。

その嗅覚を信頼しているし、安心してついていきます。

 

 

さあいよいよ放送楽しみですね!

インタビューもたくさん公開されているそうなので後ほどゆっくり読みたいと思います!

 

 

舞台『管理人/THE CARETAKER』2022/11/18

舞台『管理人/THE CARETAKER』開幕おめでとうございます!

 

<Schedule>

東京公演 2022年11月18日~11月29日

会場:紀伊国屋書ホール

兵庫公演 2022年12月3日~12月4日

会場:兵庫県立芸術文化センター阪急中ホール

 

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再び新型コロナウイルスが増えてきて各界隈中止になったりと未だ安心して観劇できる日々には戻っていないので席について始まるその時まで、幕が下りるその瞬間まで不安だなぁと思いつつの初日観劇でした。

 

ストレートプレイもミュージカルも観劇経験まだまだ未熟な私は当然足を踏み入れたことがない劇場がたくさんあります。

2021年にリニューアルした紀伊国屋ホールもいつか行ってみたい劇場のひとつだったので、達成くん経由で行くことができて嬉しかったです。

 

ホールに向かう際も店内の至る所に管理人のビジュアルポスターが貼られていました。

 

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劇場に入ると劇場の舞台美術模型が飾られていました。

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この模型の通り、舞台セットは転換せず一室の中だけで物語が進みます。

 

 

ハロルド・ピンターが1959年に執筆したという今作はピンター特有の『間』を多用した所謂『不条理』を描いたもの。

達成くん関連もインタビュー等見ても「不条理劇ってなんぞや…難しそうだな」という印象で不安がありました。

しかし今回も原作には触れず、ざっくりとしたあらすじのみで初見に挑みました。

 

まず初見のひとこと感想

めっちゃ面白かった!

達成くんの前回出演作である血の婚礼も比較的難しいというか、あちらは言葉の使い方に馴染みが薄いという印象だったのですが、難しそうとかなり警戒していた管理人は私はとても面白く楽しめました。

でもこの『面白い』という言葉だけを短い文で感想として放流したままにするのは違うなと思っているので以下はネタバレありの感想です。

 

 

登場人物と役者さんの第一印象

デーヴィス(Act イッセー尾形

職を失って、偶然アストンに拾われ居候になる老人

イッセー尾形さんは映像では何度か見たことがある程度ですが、「一人芝居」の第一人者として高く評価されている役者さんということで生でお芝居を観るのが楽しみでした。

板の上に立つイッセー尾形さんはテレビで知っている顔つきや管理人のメインビジュアルのダンディなおじさまの雰囲気は一切なく、紛れもなく「老人 デーヴィス」でした。

一歩歩くだけで、手の動きだけで、瞬きひとつどこを取っても「こういうおじさんいるよね」とストンと入ってくる姿とお芝居に圧倒されました。

 

 

アストン(Act 入野自由

第一声で「入野自由くんだ!!」とテンションが上がってしまうよく通る声

生でお芝居を観るのは初めてでしたが、声と活舌の良さとお芝居の良さはきっとアニメで見ていた印象と同じく素敵だろうなと楽しみにしていました。

かっちりした身なりをしていて失職したホームレス同様の老人に手を差し伸べるような優しい青年なのだろう。

ところでアストンの部屋、壁紙が途中まで剥がされ、汚れが溜まっていて、ものだらけだな。買い物のカートが部屋にあるなんて…もしかして盗ん…

 

ミック(Act 木村達成

血の婚礼では舞台上では初めてのロン毛でお鬚姿でのお芝居でしたが、管理人ではもう少し髪は整えてくるだろう…と思っていたのですが、ゲネプロのお写真を観たらびっくり!ロン毛が残っているだけでなくお鬚まで残っている!

私は達成くんの芝居の『間』が好きなので管理人もその『間』を楽しみにしていました。

部屋に入ってくるなり強い言葉を怒涛のごとくデーヴィスに投げかけるアストンの弟

『怒』のような、圧のような、煽りのような言動でやってきたかと思うとコミカルでいたずらっ子のような顔もチラつかせる。

見た目こそ血の婚礼のレオナルドのままのように見えるが、言葉の投げかけ方も感情の作り方も大きな性質としての喜怒哀楽の区切りでいえば『怒』であるような気がするが、そこに『レオナルド』を引きずる木村達成はいなかったです。

御三方全員に言えることですが、膨大な台詞量を息継ぎなしにそれも嚙み合わないから噛み合わない芝居として一人で喋っているように次々と台詞を続ける姿が凄い。

これだけの長台詞を、初日でも噛まず作りこんでくる達成くんは流石だし、あの声の良さと活舌の良さを遺憾なく発揮しているのでは。

 

 

舞台美術・演出について

昔から好きな舞台でもあのセット好きなんだよね~というざっくりとした感情はありましたが、個人的には白井晃さんが演出した『音楽劇銀河鉄道の夜2020』、『ミュージカルジャックザリッパー』を経て舞台美術、ライティング等々脚本や役者のお芝居以外の部分を見るのもさらに好きになったし作りこまれているものが好きなので管理人の舞台セットも好みでした!

 

上手にアストンのベッド、下手にミックが泊まりに来たら使うけど普段は物置き場と化していたデーヴィスに割り当てられたベッド

壁は壁紙を剝がそうとしたのを途中で投げ出したようになっているし、カーテンをはじめ布類は埃をかぶっていて皺だらけ。

何年も溜めたのであろう新聞紙のタワーに何故あるのかわからないスーパーのカート。雨漏りを防ぐバケツはランプの様に天井から吊り下げられていて、ガス栓の繋がっていないコンロにこの部屋には似合わないが一番気に入っていそうな仏像。

物に埋もれた二つのベッドとその間にある窓がこの部屋とこの作品の象徴のような気がしました。

こういう舞台セット、小道具などはすべてあえて汚しが入っているものだと思いますが、制作は違えどジャックザリッパーの時の研究室と同じで今にも臭いと使用感が伝わってくる作りが好きでした。

 

下手に扉があって上手は荷物の山で潰されていて、移動はどうなっているのだろうと思ったのですが、初日のバッグ争奪ドッジボール(と呼ぶことする)のあとたつなりミックが窓の方にバッグを投げた際に勢い余って窓下の壁が抜けていたので(さらっと自由くんがバッグ取りつつ直していた)扉を介していない時に捌けるときはあそこを使っているのかな?という感じがしました。

 

基本的に何か楽曲を使ってシーンを盛り上げることはなく、無音の状態のままただ一人の、二人の、三人の言葉だけが紡がれていく。

その中に生活音として扉のガチャりとする音が話の転換する目印のように聞こえたり、爆音で掃除機の音が聞こえてきたり、そうかと思えば雨音が会話を割ってきたりするのが心地よかったです。

管理人では音楽の力やライティングの力で物語をドラマティックに仕立てることはせず、人の言葉と生活の音と光以外を極力抜いているように思いました。

ライティングに関しては朝昼晩と空の明るさや部屋の明かりなど極力派手さを減らしているけど、だからこそアストンの独白でのライティングの使い方が物語の中にグッと引き込まれるトリガーのようになり、でも決してぶつ切りで不自然なものにはなっていないなと。

 

 

 

物語の運びとスイッチしていく人間の力関係

失職し宿なしで差別主義者で人の話は聞かず、言いたいことを好き放題言う老人が兄と弟の二人の男たちから管理人にならないか?と言われ、どちらにいい顔をすればいいのか、どちらにもいい顔をして…という話はデーヴィスとアストン、デーヴィスとミックというデーヴィスを真ん中に置いて進んでいきます。

拾ってもらった割に自分の話をするときは歯に衣着せぬ物言いのデーヴィスだが、それでも最初はアストンに寝床を恵んでもらったりお金をもらって低姿勢で過ごしていて、アストンはこんなに面倒くさくて口の悪い人を連れてきて優しくするなんて優しいな…という印象だけど、家の修理や小屋を建てる目標はおろか、最初にデーヴィスに求められた「靴を探すこと」すらゆっくり。

しかもお気に入りらしい部屋に似合わない仏像のことは「拾ってきたんだ、店で」などど言っている。

カートが家にある不自然さも含め、彼はガラクタをいろんな意味で拾ってきているのだなあと思ったし、あれ?こんなに身なりはきっちりしているのに部屋の汚さといいちぐはぐさの理由が徐々に露呈していく。

アストンのちぐはぐさの輪郭が見えてくるようになると同時にデーヴィスはでかい顔をしてくるが、そこにミックがやってくるとまた力関係が変動する。

ミックはデーヴィスが息をする間もないほど何してる!? 名はなんだ!? 人のベッドで寝たのか!? 等々兎に角ものすごい勢いで捲し立てるので、やれ黒人が、インド人が~と口汚く喋っていたデーヴィスはミックにはアストン以上に低姿勢で話すようになる。

デーヴィスを捲し立てるミックはその勢いが凄くて圧が凄いのだけど、「で?」が本当怖い。

会話の中で「で?」と思うこと、あるはあるじゃないですか。でも対話する気があるなら「で?」なんて言葉は避けるものだと思うけど、ミックはバッサバサとで?と続けて追い詰める。

だけどミックの二回目以降の登場ではお茶目にふるまってみたり、少しずつデーヴィスとの距離も奇妙に縮まっていく。

 

徐々にアストンに対しての距離感が変わっていったデーヴィスだが、一番の転機はアストンの独白だろう。

ある時アストンは自分の過去を語りだします。

それまでもアストンとデーヴィスの会話はそれぞれ自分の話が長く何度も繰り返されていたけれど、その時のアストンはデーヴィスが横から茶々を入れられないほどの、淡々とはしていたけれどそれこそミックのような次々と言葉を繰り出すようにして過去の話を話出す。

この時はデーヴィスも黙って話に聞き入るようにしていて、照明が段々暗くなっていき、ついには部屋の中にはアストンしかいないかのような演出が印象的でした。

恐らくこの時代は知的障害や精神疾患のような症状に対しては隔離して閉じ込めて…等々があったはずなのでアストンもそのような理由で隔離され手術を受けさせられたことが分かりました。

この長い独白での自由くんのお芝居は凄く突き刺さるものがありました。

アストンの一番感情が見えたシーンでもあり、それがこの家の中の不自然さ、ちぐはぐさの理由だと分かっていきました。

そしてこの話を聞いてからのデーヴィスはアストンを下に見るような言動をとると同時に益々ミックに擦り寄っていきます。

しかしアストンとは一緒にいられない、アストンみたいなやつではなくミックみたいなやつとなら上手くやれるとデーヴィスに擦り寄られと、ミックは兄のことを悪く言うのか!と言う。

ミックはアストンが帰ってくるとそそくさと帰るし二人が対話するシーンは少ないが、それでも彼なりにアストンを気にかけていて、そして不器用ながらも愛しているのが伺える瞬間があり、そのほんの一瞬の達成くんの表情が切なくて胸がぎゅっとしました。

 

最終的にどっちにもいい顔をして、かつ自分よりも上の立場にいると思っているミックに擦り寄り、そして自分より下だと認識したアストンに傲慢さをぶつけた結果、交わらなかった兄弟が目配せし通じる瞬間が出来、アストンの拒絶によってあの家にいられなくなるという結果に。

ミックの方が感情的で内側が見えやすくなっているけど、少ししたら距離が縮まるのに対して、アストンは優しく見えてなかなか心の内を見せないし、デーヴィスに対する鬱憤が溜まってそれを放出するころにはもう修復不可能なほど分厚い扉でデーヴィスを遠ざける。

 

物語の最後は『ここで終わるのか』という終わり方だったけれど、兎に角この強者と弱者という勝手な認識がスイッチしていく様がおもしろいなと思いました。

 

 

この人は自分より強い、敵わないと思ったらその人についていくのに、自分より弱者だと認識したらその人が例え宿や服やお金を提供し、過去のことや現状を責めず傍に置いてくれたにも関わらず下に見る。

管理人という雇われる立場だったにも関わらず、アストンに出ていくのはお前の方だとまで言う。

ミックには腕力も社会的地位も勝てないと分かっているのでへこへこ相棒面をしてミックとデーヴィスの力関係、デーヴィスとアストンの力関係、デーヴィス一人見るだけでも一人でころころと自分の認識で立場が入れ替わって言動が変わるのが何とも滑稽。

 

最後アストンはデーヴィスのことを見向きもせず窓の外を眺めていて、ふんぞり返っていたデーヴィスは、結局アストンに再び自分を追い出さないでくれと擦り寄るが、その小さな背中は自分で蒔いた種なのに切なくも感じてしまいました。

 

 

不条理劇を観た感想の第一声は『面白かった』

これはもう役者さんたちのお芝居がとにかく凄かったということに尽きる。

イギリスのお話で登場人物は日本人の私からしたら外国人のはずなのに、イッセー尾形さんのデーヴィスは「街中にいるよねこういう話し方するおじさん」とスッと入ってきてしまう。

極めて日本のおじさんなのに、板の上にいるのはデーヴィスで、会話の途中で顔を触ったり話が何度も繰り返されたり、何にでも文句を言うくせに人の話は聞かない。

最初にデーヴィスとアストンが会話してるときに会話が一瞬止まって相手の出方をうかがっている姿もリアルで面白い。

力関係のスイッチがあるし、センシティブな内容も含まれるけれど、きっとこの作品を観た時に感じる面白い、こみ上げてくる笑いは決して弱者を指さして言っているのではなく、どんな立場にも共通している人間同士の対話の中での『話の噛み合わなさ』だとか『相手のことを問い詰める姿のリアルさ』だとか『喧嘩してるのに喧嘩の理由を途中で忘れた言動をとってしまうあるある』だとかそういうもので、その『間』が面白いのではないかと思います。

 

まだまだ観るたびに揉みがいがありそうな作品ですし、次回以降の観劇も楽しみ!

今回は原作等を読む前に初見のストレートな感想を残しておきたかったので、書ききれなかった感想もあるし、何より達成くんへの感想が少なめなので達成くんを中心とした感想もまとめられれば…

そして公開されているインタビューを再読し、パンフレットも読み込んで二回目に挑みたいです。

ありがたいことに原作を読む機会に恵まれたので、解像度を上げて楽しみたいしさらにこの作品の考察などしていきたいと思います!

 

 

 

 

ところでアストンの途中で放棄してしまう、気持ちはあるのに行動に移す能力がないという描写に、君嘘も血の婚礼の感想も下書きにある私は胸を痛めることしか出来なかった…いつか投稿します。

 

 

2021年木村達成さんまとめ

 

2020年の達成くんまとめと同じくSLAP STICKS大阪公演に行く新幹線の中で途中まで書いていた2021年のまとめです。

 

2021年1月 tkmkキッチン

WOWOWさんで放送されたバラエティ番組(以下公式より引用)

幅広いエンターテインメントで活躍するイケメン俳優たちがシェフとなり、自身の好きな食材や調味料を使って料理を作る“美男子×グルメバラエティ”


達成くんは多和田任益くんと一緒に出演されました。ポルチーニのアヒージョ、ポルチーニのクリーム煮など美味しそうでしたね〜

ひでやくんとは以前おでかけ!でも一緒にイベントされていたのでこれからも定期的にWOWOWさんの企画には共演してほしいです◎

 


2021年2月 フォトコレクション発売・webサイン会

お写真がどれも素晴らしいのは勿論、なんといってもインタビューが最高でした!

達成くんのインタビューといえばお馴染みの横川良明さんが担当してくださっています!

過去出演作品についても触れていて、もうファンの心全部見透かした上でこの内容なのか?!というくらい、思っていることの答えみたいな、これは勝手にファンへの手紙じゃないですけど…達成くんの想いに触れて読み返すたびに涙が止まらなくなるんですよね…

達成くんはずっと今を生きる人だけど、私達が見てきた過去もちゃんと大事にしてくれているし、これから見せてくれる景色もきっと…と思える、本当に内容がドンピシャで最高なんですよ…

フォトコレクションのインタビューと舞台男子のインタビュー、書籍の中では特に推したい内容です。


webサイン会はひたすら可愛かった!

達成くん、本当にトーク力上がってますよねえ…

誰かと対話するのも、インタビューに答えるのも上手くなっているし、webサイン会のように基本一人で回さなければいけないものも、その場に人がいなくても(相手が画面越しのファン)その先にいる人に向けてのお話が以前よりも相手を見て話してくれている気がします。

 

 

ドラマ関連

事務所を移籍されてから映像のお仕事も少しずつ増えてきて嬉しい!!

一番はやっぱり舞台ですが、コロナ禍以降事務所さん的にも達成くん的にも映像にも少しずつ出演させたいという考えなのかな?と

NHKさんのドラマに出る機会が増えて本当に嬉しいしすごいよ…!

 

 

 

2021年2月〜 「ドリームチーム」

川田善明 役

役者の卵である川田善明

キッチンカーのアルバイトとして雇われた川田くん、その見た目の良さを武器に半裸で営業!勿論そんなもんはまさにバイトテロ!!!

名前の通り善意のバカというか、厄介なイケメン役として場を引っ掻き回してくれたのではないでしょうか??

 

2021年4月〜 「きれいのくに」

イケメン部下の根木くん

台詞は多くないし一瞬だったけど仕事を舐めている感じと、舐めているのに可愛がられてるのがわかる。

ご飯おねだりかわいいし、髪型もスーツも最高!

彼女と別れたの絶対根木くんが悪いのに、「俺悪くないっすよね絶対」とか言っちゃうし、別れてすぐお世話になってる上司の妻のえりさんのこといいな〜て目で見て連絡先もちゃっかり交換してて顔が良かったですね。

スーツ姿でちらっと映った時にピンスポ当たってるのか?!てくらいかっこよかった!

 


2021年4月〜 大河ドラマ「青天を衝け」

攘夷浪士 中村三平役

た、大河〜〜〜?!!!

数あるドラマ作品の中でも、役者さんにとっても特別なものではないだろうか…

達成くんは仕事に大小つけるタイプではないと思っていて、挑む姿勢はどんな時も同じ(いい意味で)な方ですが、この速報には狂喜乱舞しました!

しかも2020年11月にプロデューサーズで共演した吉沢亮くんが主演の青天ですよ?!!

いつか大河に出て欲しいな、いつか吉沢亮くんとまた共演して欲しいな、とは思ったもののこんなに早くその時が来るとは!


大河ドラマは両親がずっと見てるけど私自身は継続して見続けられなくて途中抜けがあるみたいなことしか今までなかったのですが、青天は達成くんの初大河出演作品であり、自身が全話視聴することが初めて出来た作品となりました!

端正な顔立ちの達成くん、細いですが和装が似合わないわけないじゃない!(ほっぺもぽっぽしてないしね!笑)

大河OPに「木村達成」という文字が刻まれた瞬間はずっと忘れないです。


やはり大河ドラマというものは全国的で、いろんな世代の方々が見ているもので、各所フォロワーフレンズも見てくれたし、そのご家族からも「気になる人になったし、今後もっと活躍してくれると嬉しいね!」「インタビュー読んだよ〜」「次は朝ドラ出てくれるの待ってるね!」などなど…

こんなふうに言ってもらえるなんて嬉しいよ〜〜〜

NHKさん、朝ドラも!宜しくお願いします!!!!

 


2021年5月〜 「半径5メートル」

SSランクの出張ホスト レイジ役

芳根京子ちゃん演じるデート相手として登場しました!

爽やかで嫌味のないピンクのセットアップに身を包んだSSランクの出張ホスト

一日デートして2万円て安くないですか??!!

視聴後しばらく「レイジ、今夜会える?」と呟きまくっていましたね…笑

柔らかい役柄だったし、何より映像でのお芝居、台詞回しがだいぶ馴染んだのでは?と思います!

NHKさん!これからも木村達成さんを宜しくお願いします!


この頃はしばらくドラマ強化月間でしたね!

普段劇場に足を運んで観に行っている大好きな役者さんがテレビの中にいる!

新事務所さんは映像に強いんだなぁと実感できた日々でした。

 

 

2021年7月 「お茶をつぐ」

お茶の合組の天才・貞ニ役

短編映画企画3部作の第二弾として企画、製作された映画で、演劇ハイキューで共演していた秋沢健太郎くんと久しぶりの共演作!

本来は2020年公開予定で、イベントも企画されていましたが公開が延期となり、2020年に配信イベント→2021年にようやく公開・イベント開催でした!


ハイステぶりの秋沢くん、達成くんは天才役!この二人の組み合わせはなんとも面白い気もします。

秋沢くん演じる雷太は聴覚障害者であり、本編でのお芝居は「手話」でした。

秋沢くんのお芝居が手話な分、そして雷太を挑発するポジション的にも達成くん演じる貞二は長台詞が多かったです。

共演者の篠田さんが達成くんの涙の芝居が良いということを褒めてくださって、達成くんの芝居の涙はこれまでも色々見てきましたが、映像だとまた違った良さがありました。

映画が上映された吉祥寺には行けなかったので、またいつか見れたら…と思います。

達成くん!天才役またやって!!!!

 

 

2021年4月〜 舞台「魔界転生

柳生又十郎役


2018年に初上演された魔界転生の再演!

キャスト変更にざわざわしたり、又十郎ちゃんのほっぺはどうなっちゃうの〜!?と心配したり忙しかったですね。

今回刈谷と東京公演に行きましたが、東京公演は中止になってしまった期間があり当初の予定より全然観劇出来ずに終わってしまって悔しい思いもしました。


2018年と大きく変更されたのは松田凌くん演じた北条主税というキャラクター自体がなくなり、その役割を又十郎役である達成くんが担ったことではないでしょうか…


私は初演で主税と坊太郎のシーンも大好きだったので主税がいない……だと……?!と思っていましたが、その分を又十郎くんである達成くんが演じてくれて嬉しかったです!


初演の頃は根津甚八役の村井良大くん、主税の松田凌くん、坊太郎の玉城裕規くんなどがいてお芝居の量、上手さ含め頼もしい先輩達がいる状態で、又十郎は役的にも堅物でちょっと抜けてるところがあって、地毛で結ったポニーテールがぽんぽん跳ねて、ほっぺはオカメインコのようにぽっぽしていてコメディシーンを多く担っていた柳生の弟!というイメージでした。


再演では役者さん達の入れ替わりも多く、出番が多めで続投の若手組として村井くん、達成くんが引っ張っていっていると感じました。

実際に座長である上川隆也さんにも頼れる二人という話をしてくださっていますし、キャラクターとしても役者さんとしても成長されているというのが、共演者の方々に言ってもらえるのはとても嬉しいですね…

実際に兄上とのやりとりも増えていて、初演よりも上川さんとのコメディなやりとりの距離がより近くなっていたと思います!


魔界初日は観劇していないのですが、又十郎のほっぺ事情がどうなってるんだい…!とざわざわするTLに「又十郎ちゃんほっぺチークなしです!」という速報が流れておおお!となったのはいい思い出。笑

 

魔界転生2018の主税と坊太郎の決闘

2021の又十郎と坊太郎の決闘

主税の「来世でまた友となろうぞ」は決意であり確信な気がして

又十郎の「来世でまた友となろうぞ」は祈りであり希望のようなものだと感じました。

祈りを込めて、未来がそうなるよう願うような優しい声色でした。


主税を受け継いだ2021年又十郎の物語、あまりに最高だった。

坊太郎には剣では敵わない、自分は死ぬだろうという覚悟もあったと思う。

初演の又十郎は丈馬ごと四郎を殺すことも出来ず、兄を引き止めることも出来ず、

「生かされた」「活かす剣」の柳生又十郎だったのに再演の彼は彼に柳生を任せることへの流れがより深くなったなぁと。

味方ごと四郎を殺すことも出来ず、戸田さんの死に際にその死より父が魔界転生したこに動揺していた(ここめっちゃ細かいけど違った)彼はいなかった。

兄がもう二度と帰ってこないことへの覚悟も見える終わり方で兄上と叫ぶ又十郎ではなくなっていた。


松田くんの主税がそもそも好きだったから、達成くんの又十郎がそれを引き継いで、でも達成くんの芝居は「柳生宗矩の息子、柳生十兵衛の弟の柳生又十郎」としての十兵衛同行の物語として魔界転生2021は進んでいてキャラクターの掘り下げとしてめちゃくちゃ好きな改変でした!!!!!!!!

 

vs坊太郎シーン、私は初演の玉城くん松田くんのお芝居がめちゃくちゃ好きだったのと幼馴染バランスとして初演の二人が好きだなぁと思っているけど、でも又十郎が主税の分を任されたことが凄く嬉しかった。

達成くんがそれを受け継いで任せられると思っておもらえたのかな…?と思うとグッと来ます…


殺陣についての知識はあまりないですが、初演の頃は身体能力の高さゆえに身体の反応の方が先にきて、刀の重みや構えなどがまだまだ伸び代…と思っていたのですが、今回の方がよくなっていた気がします。

上川さんや松平パパという大先輩方の殺陣が素晴らしいので比べてしまうのはナンセンスな気がしますが、顔立ち的に和服がよく似合うのでまた殺陣のある時代劇のような作品に出て欲しいなと思います!

 


2021年6月〜  オフブロードウェイミュージカル「The Last 5 years」ジェイミー役

今作はジェイミーとキャシーという1組の男女の5年間を描いたオフブロードウェイミュージカル


ジェイミーとキャシーはそれぞれ3名ずつ、3ペアで構成され上演されました。

達成くんジェイミーのお相手は、大河ドラマ青天に主演吉沢亮くんのお姉さん役で出演されていた村川絵梨さん。

昆・水田ペアは同い年

平間・花乃ペアは花乃さんが年下

木村・村川は村川さんが年上のペアでした!

達成くんは年上の女性との組み合わせが合うなぁと思っています。

村川さんは11年前のTL5Yにも出演されていて、今作には相当な思い入れもあるとのことでした。


キャシーは別れ(現在)→付き合い始めた頃(過去)

ジェイミーは付き合い始めた頃(過去)→別れ(現在)

というそれぞれの時間軸の進み方です。


舞台上にはジェイミーとキャシーしかいない上に二人の出番は交互で、お互いが一緒に向かい合って歌うのは結婚式のシーンのたった1曲。90分間ほとんど歌いっぱなしです。


舞台セット上部には1.2.3.4.5の数字があり、時間軸がそれぞれ変わるのをその数字の点滅によってわかりやすくしてくれています。

生演奏で、バンドは舞台上にありジェイミーが歌う「a miracle would happen」ではピアノの方とアイコンタクトを取るなど、バンドがそこに存在して成り立つ形で良かったです!


今作を見て最初に思ったのは「達成くん歌ウッッッッマ!」でした!(知ってた!)

歌詞がそのまま英語の部分の発音がバッチリだし、とにかく序盤の恋と才能とテンションの弾けっぷりが分かる

「shiksa goddess 」

「moving too fast」

の2曲は達成くん自身の陽な部分が全面に出ていました!

「the schmuel song」のハイネックにカルメンさんを思い出しつつ…笑

ここはお芝居と歌唱の部分の繋がりが滑らかでコミカルで良かったです。

「the next ten minutes」では白タキシードをばっちり着こなしていていやもうミッキーマウスじゃん!!!!(違います)

ここのシーンは今作の中で最も愛おしく、美しく、それでいて切ないシーンだと思います。

村川さんのドレスアップした姿もとても美しく…

永遠の愛を誓う二人、やっと舞台の上で交わることのできた二人、観劇期間後半ではこのシーンのまま終わればいいのに…と願わずにはいられなかったです。


「a miracle would happen」

自分の才能と既婚者の余裕、調子に乗り出してノリノリな楽曲

「キャシーだ😫😫いつもバレる😫」の顔が可愛かったな〜


「if i didn't believe in you」

だんだんと二人の関係にズレが生じてくる。

達成くんの良さが全面に出てくる前半曲もいいが、次曲シーンこそ達成くんの真骨頂!と思いつつ、この楽曲の感情の動きが素晴らしい回もあり(いつも最高なんだけど)次曲への説得力が増していました。


「nobody needs to know」

凄まじい感情の揺れ

陽の光が強ければ強いほど闇は深く影は濃くなるというか、時間の流れと環境の変化、それによる心情の変化を表現するのが本当に上手い。

自分が浮気したくせに半裸でボロボロになって僕だって辛いんだ…と話だけ聞いてるとジェイミーお前な〜て言いたくなるんですけど、ジェイミーにはジェイミーの見え方があり彼にも考えや心があることを証明していたように思います。


「i could never rescue you」

ラストシーンでジェイミーとキャシーは同時に舞台に立つのですが、

ジェイミーは共に歩むことをやめる、別れの「goodby」

キャシーはまた明日も会いましょうという、始まりの別れの「goodby」

同じ「goodby」という言葉を二人はそれぞれの意味で歌います。

キャシーは最高の気持ちでジェイミーは辛い気持ちで最後まですれ違って終わるのでこちらの感情はぐっちゃぐちゃ…!


二人のすれ違い、物語の内容自体は珍しい、新しい、ではないですがミュージカルで二人芝居で真逆の時間軸で行うという構成が面白い作品でした。

 

ジェイミーはキャシーを抱きしめているつもりでも力を入れすぎていて苦しめていて、高い空を用意しながらも翼がボロボロのキャシーを突き落とすし木村ジェイミーの光はキャシーを輝かすよりも焼き付くすようで。

彼の愛し方が全部ダメだとは思わないけれど傷つけている自覚がないのがしんどかったです。


東京千秋楽の挨拶で村川さんがまたキャシーを演じたいというお話をされて、それに乗っかって達成くんが「香さん(演出家)にお願いして日本オリジナルのL5Yの続編作って貰おう!」とぶっ飛んだことを言っていて…笑


日本で勝手に続編を作れるかということがありえないという話は置いておいて、

他のペアがどうかは観劇していないので分かりませんが、個人的に何をどうやっても木村・村川ペアの二人が一緒に生きていける未来はないと思っているので達成くんのアフターストーリー作ってよ〜!に笑ってしまったし、けどそういう『愛してるんだからやり直す未来もあるかも』っていう考えがジェイミーすぎて白目剥きましたね!

お前そういうところやぞ!!!!


東京千秋楽の配信以外にも再配信をしてくれるなどコロナ禍の中で色々ありがたかったなぁと思いますが、どこにも残っていないので達成くんには是非また5年後10年後にジェイミーを演じて欲しいと思います!

 

 

2021年9月〜 ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』 外科医 ダニエル役

WOWOWさんで放送されたtkmkキッチンでのエチュードの「狂気」の伏線回収がここでされるとは〜〜!

 

達成くんご本人もよく言ってますが、お仕事・役に大小はなくともやっぱり主演というのは堪らなく嬉しいものです!!

しかも日生劇場での0番…!

グランドミュージカルデビューの地である日生劇場、私もも大好きな劇場なのですが、達成くんがそこに立つたびこちらも初心を思い出し、浸ってしまいます。


以下公式より引用

19世紀末ロンドンに実在した、連続猟奇殺人鬼《切り裂きジャック》。世界で最も有名な未解決事件の真実とは?

世界的に有名な未解決事件として恐れられた殺人犯・通称“ジャック・ザ・リッパー切り裂きジャック)”。19世紀末に英国ロンドンで発生したこの猟奇連続殺人事件をモチーフに、チェコ共和国でミュージカルが創作された。

このミュージカルを原作に韓国独自のアレンジを施したミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』は、2009年の初演以来多くの観客に愛される大人気演目となった。


韓国産ミュージカルの日本初上演の主演!

しかも演出は銀河鉄道2020の際にご縁が出来た白井晃さん。

共演者には過去出演作で共演された方が多く、安心感と絶大な信頼を寄せられるメンバー!

白井さん演出の銀河鉄道の夜を観劇したことも今こうして感じたことを少しでも残さねば…と思うに至る要因の一つでもりますし、演出というもの自体、舞台美術についても注目度が上がりました。

白井さんはとても厳しい演出家さんだそうで、達成くんも相当指導されていたようですが職人気質のような、舞台を愛し作り上げていくことに誇りを持った方だと思っています。私も超絶信頼を置いている演出家さんで、定期的にお仕事してほしい!と思っていたので思ったより早く叶いました!


韓国産ミュージカルを観るのは初めてでしたが、圧倒的楽曲力とパフォーマンスでねじ伏せる!というイメージがありJtRもエンターテイメント性が高いと感じました。

もとの脚本には粗がありますが、それをキャストのパフォーマンスと白井さんの演出で脚本の粗をカバーしていたように思います。


ほぼ情報がない状態で達成くんいつ出てくるの?!!!とバクバクの初日、

スポットライトを浴びながら「ぼーくーはーはんにんーーしっていまーーーすーーーーー!そーーいつのーーなまえーーーーーぇはじゃぁーーーーっっく!!」

達成くんの声は癖がなく真っ直ぐに伸びると常々思っていますが、主人公であるダニエルが開演20分ほど一向に出てこない中、ようやく出てきた最初の言葉は劇場の奥まで届く叫びのような歌。

濁点のついた歌声、JtRでは力強く濁るような歌い方も多く、さらに歌が上手くなっている〜〜〜〜〜!(知ってた〜〜〜)といつものやつをやるわけですよ。


JtRに関しては観劇するたびふせったーとかでちょっと長めのお気持ち投げたりしていたのでいつかそこから拾うか何か…シタイナ…


ダークでミステリアス、インパクトのある楽曲と素晴らしい舞台セット、共演者の方々は再共演も多い頼もしい先輩方ばかりでしたね!

 


M6「そいつの名前」

今作は時間軸が回想などで何度も変わるのですが、娼婦が無惨に殺された!誰がやったんだ!とロンドンの街が恐怖と興奮に包まれる中、犯人のことを告発するシーンで初めてダニエルが登場します。

この曲はその後ストーリーが進むとなるほど…!と答え合わせに繋がる、キーポイントなシーンです。


M8 「誰だろう?」

物語は7年前に遡り、娼婦たちが歌い踊る華やかなシーン。

生活が安定した人間にとっては7年前は楽しかったあの頃かもしれませんが、娼婦たちにとっては今も昔も地獄。そんな時に事故に遭った女性を助けた外科医がダニエルでした。

「僕に任せて」

焦りと不安で溢れかえった街の中で人混みを掻き分けてただひとつの目的のために癖のない歌声が劇場奥まで響くのが印象的でした。

(物語の時間軸的に一番最初に当たる)ダニエルの登場シーンは讃美歌のような曲調で、まだ医療技術も高くない時代に、お金よりも優しさで医療行為をしてくれる神様のような存在として降臨するのでした。


M10 「取引き」

医者のダニエルはとある人物を訪ねてアメリカから遥々ロンドンへ!

仲介者であるグロリアと出会い、なんだか二人はいい雰囲気に…

医者でありながら娼婦という職業への偏見は一切なく、毎日いるなら毎日会える!とるんるんしているのが本当に可愛い(すぐ帰るんじゃないんかい!)

ジャックと初対面し、契約ソング

私の親ジャックは堂珍さんですが、Wキャストかつ2役を演じた加藤和樹さんがそもそも好きすぎてジャックどっちが好き論争はできませんね!

個人的イメージとしては堂珍ジャックは霧、加藤ジャックは影だと思ってます。

でも親JtRは木村ダニエル・加藤アンダーソン・堂珍ジャックのチームAです!!


俺たちは似たもの同士だと言われ、ジャックのことは軽蔑し嫌悪しながらも手を取るしかない…契約成立だの握手する姿がよかったなぁ〜〜


M12 「裏切り」

新鮮な死体は欲しい、なぜなら多くの人を救いたいからという一見正義に溢れた外科医の青年ダニエルですが知らない人の臓器なら罪悪感は薄いけどいいなと思った子は殺さないで!という時点で命の選別してるんだよなあ…なんて思いつつ、このシーンではダニエルはジャックに殺されかけるのですが、堂珍ジャックとだいぶ身長差なある達成くん、加藤ジャックとのシーンと比較すると脚を大きめに開いて首を絞められやすいようにしてたよね〜〜色んな役を演じて、一緒に立つ相手によっても立ち姿が随分と変わるしやっぱりそこに生きているんだなぁと思うことのひとつです。

 


M13 「もしかしたら」

May'nさんグロリアとのデュエット!

ジャックから逃れ、急接近する二人が吊橋効果のような形でぐんぐん恋に落ちていく様子が思いっきり描かれて最高のラブソング!

とにかく歌が上手い!顔がいい!眩しい!!!!

達成くんは女性と並んだ時にイケ度が増し増しだよねえ!

グロリアとの恋模様をよりドラマティックにするように、ライトを目の中に差し込めるよう工夫しながら歌っていたらしいのですが、もうそんなの出来るの天才としか言いようにないじゃん…(いや達成くんは努力の人なのです…)

 


M14 「みんな、聞いてくれ!」

KMC倶楽部(仮)で言っていたお花畑ソングこと、ドラマティックな「もしかしたら」な 夜を過ごした翌日のハッピー惚気ソング♪♪

ウッキウキハイテンションの達成くんが最高にかわいい!

グロリアに夢中!足取りはふわふわ!恋に落ちたこの喜びを世界中の人に聞いて欲しい!と言わんばかりに全身で幸せを表現されていました。

この曲ドックサイドステージ(ディズニーシーのSSコロンビア号の前のステージ)で歌ってた!

わたしみたもん!!!!!!

 

 

M15 「グロリア」

ルンルンでアメリカに一緒に行くんだ♪♪なんて歌っていた一方、グロリアにはジャックを裏切ったことへの復讐が行われていました。

生身のまま火にかけられる…なんとも酷いシーンで、必死にグロリアを助けに行こうとしますが止められてしまいます。

この時も讃美歌のような曲が…

グロリアという言葉には

女性名として使われる以外にも

讃美歌、後光、栄光、神を崇拝すること…などがあるそうで、グロリアが関わるシーンなど意味の込められた名前と楽曲なんだなぁと。

グロリアを助けられなくてボロボロになる達成ダニエルを見るのが辛かった私vs膝から崩れてる達成くんキャッキャッとする私とが戦っていました!

 


M16 「取調室」

1幕最後のオールスター楽曲

心優しく正義感溢れる医者の青年が、救いたいという気持ちを前にして悪事に加担していかねばならなかったのか、その決意のシーン

グロリアに会いたくないと言われ、自分のせいで彼女をこんな目にしてしまったことへの罪悪感と何としてでもグロリアの身体を治す、たとえどんなことをしてでも…と堕ちていくトリガーのように見える床ドン

(これ本当に毎回がっつり床殴っていて手の心配をしていましたが)

この行動で次の音が盛り上がっていくように聞こえるので本当にひとつひとつの見せ方、役作りが素晴らしい…

この楽曲の一番最後、ジャックの久しぶりだなあ!の叫びの後の表情が毎公演本当に違くて…見どころポイントの一つだったなぁと思います。

ここの表情の差で2幕のダニエルの感情の動き方がまた細かく変わってくるような気がしたので……

 

M18 「久しぶり」

M19 「狩に出かけよう」

M21 「もう止められない」

ダニエルの研究室のセットがこれまた不気味で汚くて…本当に薬品と腐った血の臭いがしてきそうな作りで凄かった…

白衣似合う達成くん!手袋似合う達成くん!

ダニエルを疑うアンダーソンとコミカルに場を乱すモンローに翻弄されつつ、過去回想に入ります。

グロリアを救うためにグロリアを傷つけたジャックの手を借りるという矛盾した行動を指摘された際、この後歌う完全なる決意ソング「もう止められない」が流れているんですよね…

全部観て話が分かると楽曲の使い方含めさらに面白さが見えてきます!


矛盾を抱えて苦しむダニエルの前に雷鳴と共に再びジャックが現れて、二度目の契約成立

狩にいくぞ〜血を求めて〜〜♪

ジャックに誘われて夜の街に行き内臓を奪う娼婦選びのシーン

ここで選ばれる碓井菜央さんのダンスが最高なのよね〜〜!ダニエルが選ぶの分かる〜〜〜!趣味合うね〜〜!

 

JTRの演出表現として新聞紙を血に見立てて使用するというのがあるのですが、私はこの演出が好きすぎて…1幕からばら撒かれたそれらは幕間で回収されることなくそのままだったので初日はびっくりした!

嘘や好奇の目の象徴ような新聞紙があればあるほどロンドンでは事件が起きている、恐怖、混乱、危険な空気がずっとそこにあることを意味しているように見えて最高だった!


医者でありながら愛する人のために罪を犯したダニエルが赤い照明の中、ダニエルなのか?ジャックなのか?わからないほど混ざり合った笑い声が響いて、それを近くで見た時はとても恐怖でした。


家に帰ってグロリアに心配されても苦しそうに首元を触ったり、反応に遅れ、目が据わっている。

奪ってきた内臓を取り出してグロリアに対する罪悪感、グロリアのためにした医者にあるまじき行為への罪悪感に呑み込まれて自分を正当化させ、そして誰にも「もう止められない」

デュエットやお花畑ソングのような達成くん本来の良さがガンガン出てくる楽曲も最高でしたが、お芝居込みで最高潮とも言えるM21

達成くんの表情が一気に変わり、もう普通には戻れない、ここまできたら後戻りはできないのだと自分に言い聞かせるように強く強く歌いあげているのが本当に凄かった…

このシーンは泣ける場所(泣かせどころとして構成されてないと思うって意味で)ではないと思うけど、達成くんのあまりの感情表現が凄くて毎回気持ちが引っ張られてぐしゃぐしゃになって思わず泣いてしまっていました…。

ラストのマントプレイもかっこいい!!ここは加藤ジャックとのひらり!がシンクロ率高かったね!!!

 


M23 「祈り」

グロリアにダニエルの罪を見抜かれていたと知る場面、またしてもグロリアを傷つけてしまったと苦しむ…

もうこれ以上罪を犯せない、ジャックのことをみんなに告発しよう!ということでM6「そいつの名前」に繋がって、カウントで双眼鏡構えて〜〜〜!てしてました。

ダッシュして上まで上がって歌うの、シンプルに大変そう。

 


M24 「最後のチャンス」

アンダーソンとモンローと手を組み、ジャックを捕まえようと計画するシーン

和樹さんと万里生さんと並んで三人での歌唱にグッときたなあ…

グランドミュージカルに出るようになって、お二人と共演していた過去作の頃を思い出してもこのお二人と三人で並んでここまできちんと歌えている…並んでいる…と実感して感動してました…。

この歌結構難しいよね、いや他の曲も簡単ではないと思うけども。

 


M28 「俺がジャックだ」

M29 「カオス」

囮捜査を計画して、アンダーソンの『大切だった人』のポリーに協力を得るもポリーが殺害された!いったいジャックはどこだ!?

という楽曲の使い方で「この音楽が流れたら事件だ」と既に脳に刷り込まれた音の中、血塗れのダニエル

お、お前ー!!!!!!!!!!!

今回達成くんをメインに振り返っているので深くは語りませんが、ポリーという最高の女性を…何てことしてくれたんだ!!!!!!

 


ついに正体バレソング!

達成くんのダニエルしか見ていませんが、達成くんのダニエルは最後まで自分はしたくもない殺人に手を貸し続け良心の残っている悩める医者であるという意識で、娼婦連続殺人の犯人は『ジャック』であると思い込んでいるし、客にもそう思い込ませるようなプランでしたね。

薄々は勘づいていたとしても、自分の意識と『ジャック』はあくまで別で、本気で殺人鬼『ジャック』を止めて欲しいと言っていたんですよ…。

ついに正体がわかったので『ジャック』は鏡の中から登場

雷とステッキを効果的に使い、『ジャック』が入れ替わる。

ハットなし堂珍ジャックは達成くんとビジュアル面でも似ていて、どうだ俺はお前だと思わせるような風貌。

入れ替わりシーンに関しては和樹ジャックが好みでしたね!

だって和樹さんがボロボロになってる姿って最高だもん!!!!!キャッキャッ

一気に解放されて、椅子に飛び乗り木村達成さんのダニエルの身体で『ジャック』が顔を出すのが最高

達成くんはダニエルはずっと辛い役だから、この入れ替わりのシーンは思いっきりやれて楽しかったとのことなのでいつか和樹師匠の如くジャックと二役はどうですか…?もっというと年齢重ねたらアンダーソンやってくれませんか…?(その際は髭も可)


クライマックスは全員が欲に塗れ、物語は文字通り「カオス」へ

完全に目がイってしまって自暴自棄なダニエル

金とゴシップのため警官を二人も殺し、俺と組もうと迫るモンロー(が一番ヤバい)

殴られて意識のないアンダーソン

拳銃を使ってダニエルを止めるグロリア

そんなカオスを嘲笑うかのようなイマジナリーフレンズ ジャック


グロリアはもしかしたらのリプライズ

ダニエルと過ごした日々、どれだけ愛しているかを伝えて銃を撃つのですが、この時も新聞紙の血の表現のように赤い紙が散らばるのですが、こういう舞台セットがレトロだからこそ映えるアナログな演出だなぁとまたしても感動


グロリアが死んだことによって我に返ったダニエルがグロリアを抱き抱えて、いかにも感動的なラストと言わんばかりの曲の盛り上がり方、愛を叫び気持ちよくフィナーレかと思いきや意識を取り戻したアンダーソンによって撃たれるダニエル

撃たれた後にグロリアに寄り添おうとするも、寄り添いきれずに息絶えてしまうのが切ない〜〜

でも最後にはダニエルとして生涯を終えられてよかったのかな…とも思います。

が、そんな感動に溢れたフィナーレを喜ぶ者と許さない者が。

欲を捨てられなかったモンローは巻き添いに、唯一生き残ったアンダーソンはこの物語を御涙頂戴を一切許さず事件報告書としてあげたのだった…。

着地点として、アンダーソンの「『ジャックザリッパー』になってしまった青年の哀れな物語を見れば世間が同情し、殺された者たちは小道具になってしまう。そんなふうにしないために全てを消してしまう」というのに納得できたのでよかった。


JtRのカテコはキャストがそれぞれ一曲ずつ歌唱して登場。

達成くんは「俺がジャック!」と叫ぶのですが、ジャックの母音のアーの部分で超高音でシャウトしていて、カーテンコールで一番最後に登場するということがただでさえジーンとくるのにその上天井までブチ抜いてしまうかのような高音シャウト!最高!!!

こういう形式のカーテンコールは日本オリジナル作品にもぜひ取り入れて欲しいですね…

カーテンコールの歌唱を忙しい人のためのJtRと呼んでました笑


歌唱力がめきめきと上がる達成くん、今回のこの苦しそうな歌声(高音が出ない苦しそうとかではなく役作りとしての歌い方)、お芝居の良さは安定してますね。

JtRは顔馴染みの役者さんが多かったこともありのびのびと(役は辛いけど)板の上に立てたのではないでしょうか。

 

お芝居のこととか歌のこととかもっと細かく書くことたくさんあるのでふせったーやTwitterの文を残すためにもいつか拾い上げ作業またやりたいです。

 

ジャック・ザ・リッパーの公演期間中にKMCクラブ(仮)の公開収録をしたり(当たりませんでしたが!!!!!!!泣)公開以外も配信ではファンからの質問に答えてくれたり、この数年でさらに舞台に出ている期間以外でも役者 木村達成を見る機会が増えて嬉しいです。

 

 

2021年12月

木村達成FC2021年忘年会
2021年年末にはオンラインでのファンクラブイベントがあり、出演作の振り返り

2021年の振り返り、お芝居についての考え方など自分の言葉でしっかりと届けてくれたことに何より感動しました。

MCを付けることなく司会進行もしてコメント拾って歌もうたってくれて本当に最高の配信忘年会でした。

達成くんが2021年本当に楽しかったと言ってくれてよかったし私も2021年楽しかった!

毎年誕生日FCイベで昨年よりも成長している実感があると言ってくれるところが本当に好きで…。

過去よりも今、今よりも明日というようにやってやらぁ!という気持ちが見えるのは勿論だけどきちんと今やっていることを磨いた、よくなった、できるようになったと言ってくれることが本当に凄いことで尊いことだと思ってるんです。人って中々変われないし成長するのって難しいから。そして小さな成長であってもそれを認めてあげることって難しいから。達成くんのそういうところが大好きであると毎年毎年思います。

できないことがあっても出来ることに目を向けること。悲しいことや辛いことががたくさんあったであろう日々の中から楽しかったことを拾い上げてくれるところ。そういう部分って人の根っこの部分だと思うから。達成くんのお芝居への向き合い方そして根っこの部分が本当に好きです。

 

達成くんが言ったように今までも最高でしたが2021年本当に楽しかったし、2022年がもっと大好きな年になりますように!と胸いっぱいになって年越しができました!

 


本当はもっと、達成くん以外の役者さんの話や作品全体について語りたいのですが、今回は達成くんオンリーでざっくりと失礼します。

SLAP STICKSは12月から公演していましたが、期間的に2022年として別でまとめたいと思います!


今、木村達成さんという役者さんを応援し続けるのに、存在を証明しないといけないという思いでずっとずっと先延ばしにしていた振り返りをざっくりしたのでこれからは出来るだけ溜めずに残していきたいなと思います。

 

明日のミュージカル四月は君の嘘、無事に大千秋楽を迎えられますように!!🌸

 

 

2020年木村達成さんまとめ

俳優さんを応援するヲタクをはじめてから現場の思い出は残しておきたいと思いつつ、ついついTwitterで思いのまま呟くだけで終わってはや数年…

以前もブログを書いていたことがありますが、心機一転しましたので宜しくお願い致します。

 


コロナ禍になって当たり前なんてものはないというのを改めて痛感することになりました。

自分が日々楽しく過ごせている理由の一つである観劇という趣味、エンターテイメントというものは娯楽でありコロナ禍においてその意義についてはエンタメを届ける側の人、受け取る人、それぞれ色々な思いを抱えたかと思います。

たしかに娯楽というものは衣食住など最も必要なものが安定して初めて楽しむことではあるかもしれない。

でも、それを届ける側の人たちは?その人たちにとってエンタメは『衣食住』を形にするものではないのではないか…

などと沢山考えることがありましたがコロナについて書きたいわけではないのでくれくらいにしておきます。(エンタメに救われたよ!!)

 

 

 

達成くんのお仕事状況としては

エストサイドストーリーseason3が

IHIステージアラウンド東京で2020年4月1日〜2020年5月31日に上演 ジェッツのリーダー リフ役で出演予定でした。

ミュージカルファントムで共演された加藤和樹さんとWキャスト!

ソロ曲があり、ダンスは凄く難しい作品と聞いていたので非常に楽しみにしていました。

残念ながらWSS3は全公演中止となってしまいましたが、期間限定でWSS3のキャストさんたちがトゥナイトを歌った動画が更新されたり、ジェッツの皆さんが作った動画も更新されました!


アートにエールを

https://youtu.be/1qcwbxWnZaM


この全公演中止後に早い段階で7月から開幕予定だったミュージカル『四月は君の嘘』も中止の発表がありました。


この先決まっている作品が無事に開幕するのか、このまま演劇というジャンルが細く消えていってしまうのではないか、達成くんをはじめ好きな役者さんたちがこの業界を後にしてしまわないか、など本当に苦しい日々が続きました。

 

 

2020年7月 TOHO MUSICAL LAB.『CALL』

コロナ禍において一筋の光のように希望を見出せたのが7月に生配信された

TOHO MUSICAL LAB.『CALL』- ヒダリメ 役

演出家は達成くんが出演された朗読劇『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』・『逃げるは恥だが役に立つ』でも演出をされた三浦さん。


『演劇の灯が消えたままの当時だからこそ前向きな“実験”として演劇で、劇場で遊んでみたい』という思いから2作品構成で配信された作品です。

この作品は無観客のシアタークリエで劇場全体を使い、また映像作品のようなカメラワークで劇場、客席、拍手、舞台が再生していく未来が訪れますようにという願いと祈りが込められていると受け取っています。


無観客の中でライブ配信という今までにない形の演劇で、込められたメッセージに励まされましたし、静寂の空を貫くような達成くんの歌声に心が震えました…。

CALL大好きすぎて話すと長くなりますのでこの辺りで…

 

CALLを観たからこそ、早く劇場で直接『感謝』の拍手を送りたい。

辛い日々を一刻も早く終わらせて拍手を届けたいと願い続けました。

 

 

2020年8月 朗読劇『ラヴ・レターズ』

その後、直接拍手を届けることが出来たのが『ラヴ・レターズ』でした。

アンディー 役を達成くん、メリッサ役を高柳明音さん。

歴史ある二人芝居作品、難しい言葉使いが多くお稽古時間がかなり限られていると聞き、演じる方々にとっては大変な作品だろうなぁと思いました。

 


どうしようもなく真面目で、どうしようもなく不器用で、どうしようもなく臆病で、どうしようもなく狡い男 アンディ。

手紙を読むように届ける二人の想いは何度もすれ違うし、結末は悲しいけれど愛で結ばれた話だと思いました。何より直接拍手を届けられたこと、生の達成くんのお辞儀が見れたことに感動しました!

 

 

2020年9月 音楽劇『銀河鉄道の夜2020』

KAAT神奈川芸術劇場大ホールでの公演、当時の芸術監督をされていた白井さんによる演出で、宮沢賢治の童話作品『銀河鉄道の夜』を元にした音楽劇。

ジョバンニ役で初の主演でした!(本当におめでとう!)


四月は君の嘘で達成くんは初めての主演の予定でしたが、惜しくも全公演中止のため順番が変わり今作で舞台の上で0番に立つ達成くんを初めて観ることが出来ました!!


非常に思い入れのある作品なので話すと長くなりますのでそれもまたいつか…別の機会に…余力があれば……

 


宮沢賢治の世界は私にとって難しいものでしたが、役者さんたちの熱量の高いお芝居にセットやライティング、素晴らしい歌や音楽との融合で観劇回数を重ねることで自分の中でこの物語の伝えたいことを徐々に噛み砕けたのではないかと今は思います。

 


白井さんがほぼ毎公演後方席で観劇されていて、終演後は稽古があって日々調整を重ねていたそうです。

白井さんは演劇人の世界でも厳しいことで有名な演出家さんだそうで、達成くんも各所でその厳しさに何度も心がやられたそうですが…

お芝居は生きている、同じものは存在しない、今日よりも明日さらにいいものを絶対に届けるという強い意志が伝わってきましたし、厳しくも愛を持って指導してくださる方に出会えたことは財産なのでは…と思っています。

いつか絶対にまた一緒に仕事をしてほしい!と思っていました……(その後JTRありがとう!な展開になりましたね)

 

 

 

2020年11月 ミュージカル『プロデューサーズ

ついにシアターオーブ!騒がしいほど華やかで最低で最高なコメディミュージカル!!

達成くん史上最もファビュラスな役ではなかろうか?

ゲイで女装のカルメン・ギア!

 


プロデューサーズはもう渋谷の舞浜!

という感じで(どういう感じで)楽しかったです!

今だからこそ楽しかった最高万歳!と言えますが、初日観劇するまで内容についてまた演出についてついていけるかな…という心配はありました。

達成くんの女装についてはいっさい心配してませんでしたけどね!!!

 


プロデューサーズの前にカレンダーイベントがあり、かねてからいつか絶対に女装やドラァグクイーンという華やかな役をやってほしいと思っていたのでとても嬉しい!ということをお伝えしたのですが、その時達成くんは「まあオネエだからといって(そういう部分だけをオーバーにするのではないってニュアンスだったんだと思う)ね…身体作りもするし(これは多分ヒールや所作)」っていうお話を聞けまして、ただ見た目だけを笑いにしたのではなく、達成くんのカルメンの面白さはきっとこの見た目ではなくても「間の取り方」や「様子のおかしさ」からきているものだと思ったしそういう役作りをされていたことが信頼できる〜〜〜となりました!

カルメンちゃんLOVE❤️

 

 

 

2021年の振り返りを簡単にしたかったのに2020年も軽く振り返ってしまいました…!

 


というのも、2022年の豊富が

『出来る範囲で好きな人の好きなところを証明していきたい』だからです!(安定のツイート投げマンになるかもですが…)

 


自粛期間が続く中で達成くんが「自分はSNSをやっていないから忘れられてしまうのではないかと怖った」と言っていたことと、銀河鉄道の夜

「確かに生きていたのになあんにもない」

「命があって生きていたことを証明していくんだよ」

「きみ、証明してくれるかい?」

などの言葉が私の中でとても大きく根をはりました。

 


2020年からきちんと残しておけばと思うことも多いですし今更感はありますが遅くなっても達成くんが役を生きたことを証明していきたいなと。

それは振り返った時、自分が生きたことにもなると思いまして。

 


そんなわけでわざわざ2020年も振り返ってしまった新ブログ第一号でした!\号外ダヨー!/

(ちなみにSLAP STICKS大阪公演に行く新幹線内で書いていたのを半年寝かせていました反省!)